津波から多くの人の命を守った避難所の校舎が最先端の“ハイテク野菜工場”に変身!?
宮城県の沿岸部、東松島市。今から12年前、津波に襲われ市街地の約65%が浸水し、1100人以上が犠牲に。横山だいすけが向かったのは、浜市小学校の跡地。震災時、津波がきた時に多くの人が避難した小学校で、約400人もの命を救った。2013年、児童の数が減少した浜市小学校は139年の歴史の幕を閉じた。
その浜市小学校が今、“新たな姿”に生まれ変わり、活用されているという。現在、校舎などの建物を管理している阿部さんに案内され、もともと教室だった部屋に入ると、そこに広がっていたのは一面、紫色の光。そして大量に敷き詰められた植物。
阿部さん
「廃校を、LEDの光で野菜を育てる“野菜工場”に活用しています」
この工場の社長である阿部さんは、廃校となった学校の校舎や体育を“野菜を育てる栽培室”として活用。栽培室の温度や湿度はコンピューターで管理され、転校や季節に左右されない理想的な環境で野菜づくりを行っているという。栽培しているのは9種類の葉物野菜で、収穫量は年間約150トン。出荷された野菜は「東松島ファーム」というブランドで東京のスーパーでも販売されている。
この野菜工場で働く野村さん・堀井さんは、かつて浜市小学校に通っていた卒業生。12年前の震災時、高校3年生だった堀井さんは津波の被害から逃れるため、浜市小学校に避難した約400人の中のひとりだった。
野村さん
「ここに避難していなければ、亡くなっていたかもしれない」
当時、避難場所だった3階の音楽室には、他の教室の“黒板”が集められ、今も残されている。そこには、廃校が決まった2013年に卒業生たちが残した“感謝のメッセージ“が記されていた。
※詳しくは動画をご覧ください。(2023年3月3日放送「news every.」より)