栃木県内で公園などのトイレ“破壊”相次ぐ 「不届き者」市民も怒りの声
粉々に破壊された公園のトイレの便器。被害は1件にとどまらず、市をまたいで複数のトイレで相次いでいることがわかりました。
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市民の憩いの場でもある公園。そこにあるトイレには「きけん立ち入り禁止」と書かれたいくつものテープで頑丈に閉ざされたドアが。トイレの中はどんな状況なのか。公園を管理する栃木県宇都宮市の担当者とともに、ドアを開けると…
記者
「便器壊れちゃってますね」
宇都宮市公園管理課 今西恵美子係長
「発見された時はもっと、残骸が手前に飛び散っていて、ドアが半分くらいしか開かない状態でした」
便器が粉々に砕かれ、使えない状態になっています。
宇都宮市公園管理課 今西恵美子係長
「1月5日に連絡が入って、警察にも立ち会ってもらって、現地調査等を行った」
新年早々に確認された破壊行為。被害はこの公園だけではなく…
宇都宮市公園管理課 今西恵美子係長
「(去年)11月から1月にかけて6か所で、8件という数字になります」
破壊された便器やトイレタンク、洗面台…。去年11月から今月の約2か月で半径5キロ以内の6か所の公園などで、被害が相次いだのです。被害額はあわせて100万円ほど。うち4か所は、今年に入って4日連続で何者かに壊されました。
中でも被害が多かった宇都宮市の「石野森公園」では、トイレの中に「監視中」という張り紙が貼られていました。この公園では、去年11月に2回、洗面台が壊され、さらに今月になって鏡も壊されました。同じトイレで3回も繰り返された破壊行為…
市民(70代)
「困りますね、困ります」
市民(60代)
「みんなが使うところなのにね、どういうつもりでやってんだか。ほんとに腹立たしい。不届き者がいる」
この“迷惑な行為”…。
実は宇都宮市だけではなく、栃木県内で相次いでいます。隣接する鹿沼市で去年7月から7か所で9件、栃木市で去年9月から6か所で7件、壬生町で先月に1件の被害を確認。鹿沼市と栃木市の被害額は、宇都宮市の倍前後となっています。
トイレを修理する費用については…
宇都宮市公園管理課 今西恵美子係長
「修繕は市の負担になります。原資としては市税、税金ということ」
市民(60代)
「非常に残念に思いますよね。余分なお金が、こういう破壊によって支出(される)。自分たちからしたら非常に怒ります」
宇都宮市は警察に被害届を提出。鹿沼市、栃木市、壬生町も被害届を提出しています。警察は宇都宮市での破壊行為について、ハンマーなどの道具を使用したとみていて、同一犯とみて捜査しています。
宇都宮市公園管理課 今西恵美子係長
「公共の施設なので、本当にご迷惑をかけてしまうのでやめていただきたい」