「飛び石で車が傷ついた」このように因縁をつけ相手の免許証を撮影し、その情報を使って不正にクレジットカードを作りスマホなどを購入したとして、30代の夫婦ら3人が逮捕されました。

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3日、車から降りてきた金髪の男。斎藤貴聡容疑者（32）と少し笑うような表情を見せた妻の智華容疑者（33）。そして、野村祐貴容疑者（30）。

去年から今年にかけて、不正に入手した他人名義のクレジットカードでスマートフォンや衣料品を購入した疑いで逮捕されました。そのスマートフォンは転売されたとみられています。

詐欺を繰り返していたとみられる3人。手口として利用したのは高級スポーツカーでした。

3人は高級スポーツカーでトラックなどの後ろを走行。そして…

記者
「男たちは、こうしたサービスエリアの駐車場などでトラックの運転手に言いがかりをつけ、免許証を提示させていたということです」

トラックなどがサービスエリアなどに立ち寄ると運転手に対し、「飛び石で車体が傷ついた」と元々ついていた車のキズを見せて言いがかりをつけたとみられています。

そして、免許証の提示を執拗（しつよう）に求め写真などを撮影したということです。

斎藤容疑者らはその情報を基にマンションの部屋や携帯電話を契約。さらにネット銀行の口座も開設し、それにひも付いたクレジットカードを不正に作成していたとみられています。

クレジットカードの受け取りには本人確認などが必要ですが、フードをかぶったりマスクをしたりして姿をごまかしていたといいます。

斎藤容疑者らは同様の手口で少なくとも34枚のクレジットカードを作成し、被害総額は4000万円にのぼるとみられています。

クレジットカード会社からの相談で発覚した今回の事件。免許証を撮影された人たちには金銭的な被害はないということですが、そもそも免許証の情報だけでクレジットカードを作ることができるのか。専門家は…

ITジャーナリスト　三上洋氏
「ネットでの本人確認は顔写真などの送信によりできるように（クレジットカードを作るため）免許証の顔写真をまったく別人に差し替えた偽造のものを作ります。クレジットカードの多くは翌月末に銀行口座からの引き落としになるから、銀行口座にお金が入っていなくても1か月強は猶予がある。実際にお金が引き落とせないとわかってから事件化することになる」

私たちができる対策は…

ITジャーナリスト　三上洋氏
「知らない第三者、信用できない企業に自分の運転免許証の写真やコピーを渡さないように注意してください」

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調べに対し夫の斎藤容疑者は黙秘。妻の智華容疑者は容疑を否認。野村容疑者は容疑を認めているということです。

（9月4日放送『news zero』より）