案里被告が口裏合わせか 広島県議が証言
参議院議員・河井案里被告の第11回公判が18日に行われ、出廷した広島県議が、案里被告から30万円を受け取り「あぶないお金だと思った」とした上で、案里被告から「あれなかったことでいいよね」と口裏合わせを求めるような電話があったと証言しました。
18日の案里被告の裁判には、平本徹広島県議が出廷しました。県議選中の演説会に案里被告が来た後、「(平本県議の)妻が『案里さんからこれを渡せと言われた』と白い封筒を見せてきました」と証言し、現金30万円の受領を認めました。
「あぶないお金だと思いました」「私も近くにいたのに、なんで妻に渡したのかという憤りをおぼえました」とも証言。その後、去年12月には案里被告から着信があり、「『平本さん、あれなかったことでいいよね』と言われました」「口裏合わせだと感じました」と証言しました。
証人尋問中には、案里被告が小さな声で笑い、検察官から指摘を受けて注意される場面もありました。
午後からは、案里被告から直接現金を受け取ったとされる平本県議の妻が出廷し、案里被告や傍聴席からは見えないように遮蔽(しゃへい)された形で証人尋問が行われました。
演説会後に案里被告が見送りを受けて車に乗り込む際、平本県議の妻にねぎらいの言葉を掛けた後、「奥様、これを主人に渡して」と人目を避けるように封筒を渡されたと証言しました。
「このようなものは受け取れません」と一度は断ったものの、案里被告から「奥さん、人目があるから早く納めて」と言われて断り切れず仕方なく受け取ったと、時折、言葉を詰まらせながら証言しました。
【公判を追う】河井夫妻・選挙違反事件 案里被告第11回公判(9月18日)