“停電の原因”カラスの巣 最新AI技術で検知して撤去
富山・砺波市で19日、北陸電力送配電の作業員が、電柱から繁殖期を迎えるカラスの巣を取り除きました。巣にはハンガーなどの金属が使われることがあり、電線に触れると、ショートして停電の原因になるといいます。巣を見つけるには、職員が双眼鏡などで電柱を1つずつ確認するしかなく、業務の効率化が課題でしたが、今年、カラスの巣を自動で検知するAIカメラを新たに導入しました。
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富山・砺波市で19日、高さ10メートルの電柱から作業員が取り除いたのは、この時期に繁殖期を迎えるカラスの巣です。巣にはハンガーなどの金属が使われることがあり、電線に触れると、ショートして停電の原因になるといいます。
そのため、北陸電力送配電は、毎年この時期に撤去作業を行います。昨年1年間に、富山県で発生したカラスの巣が原因とみられる停電は12件でした。撤去した巣は5849個と、過去10年で最も多くなっています。一方、巣を見つけるには、職員が双眼鏡などで電柱を1つずつ確認するしかなく、業務の効率化が課題でした。
そこで、今年、新たに導入したのが、カラスの巣を自動で検知するAIカメラです。AIカメラを設置した車が道路を走り、カラスの巣を見つけると、画像と位置情報のデータが事業所に送られる仕組みを導入しました。
北陸電力送配電 となみ野配電センター 川原雅士副課長
「カラスの数が非常に増えているので、皆さんの方で見かけることがあれば、ご連絡いただいて、なるべく早めに対応したい」
北陸電力送配電は、AIカメラの導入が作業の安全性向上や、見回りの負担軽減になると期待しています。