環境省「マイクオフ」問題 水俣病被害者団体と再び懇談 団体側は「ゼロ回答」と反発
水俣病の被害者団体と環境相との懇談の際に環境省の職員がマイクを切って発言をさえぎった問題で、環境相との再度の懇談が8日から水俣市で始まりました。
この問題はことし5月1日、水俣市で行われた伊藤環境相と水俣病の8団体との懇談会の席で、環境省の職員が被害者のマイクを切って発言をさえぎったものです。伊藤環境相はその後、環境省の対応を謝罪し、改めて懇談の場を設けると約束しました。
再懇談初日の8日は、水俣市の会場に6つの被害者団体などが出席し、最初に伊藤環境相がこれまでの経緯を謝罪しました。
伊藤環境相「公害の歴史と経緯を踏まえつつ、大変つらい状況にある方々にできる限り寄り添って対応出来るよう、省をあげて取り組んでいきたい」
午前中の懇談では、主に水俣病の認定制度のあり方について議論しました団体側が共同で提出していた水俣病認定制度や患者補償のあり方などについての要求書に環境省側が文書で回答しましたが、従来の政府の見解を繰り返しただけの内容に被害者側は「ゼロ回答」として反発しました。
水俣病被害者・支援者連絡会 山下善寛代表代行「8年間いろいろ言ってきたのに前向きな回答がなかった『ゼロ回答』。これでは水俣病問題を解決させようという姿勢は全然ないと理解していいのではないか」
懇談は午後も行われ、住民の健康調査の問題などについて意見を交わしました。再懇談は10日と11日にも行われます。