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克行被告「私自身の裁判で…」案里被告裁判

2020年10月22日 19:30

参議院議員の河井案里被告の第22回公判が22日行われ、夫で、元法務大臣の克行被告が、初めて証人として出廷しました。検察側のほぼすべての質問に対し「私自身の裁判で必要なことをお答えします」と述べるにとどまり、証言を拒否しました。

22日の案里被告の裁判には、共犯で起訴されている夫で元法務大臣の克行被告が証人として出廷しました。

克行被告は先月15日に、自らの裁判がストップして以来、およそ1か月ぶりの出廷。以前よりも少し痩せた姿で法廷に現れ、案里被告の弁護側や裁判官に一礼して証言台の前に立ちました。その間、案里被告は一度も顔をあげることなくうつむき加減で、2人が目を合わせることはありませんでした。

克行被告は、裁判長から名前や職業を聞かれると、裁判長の質問が終わるのを待たずに勢いよく大きな声で、「河井克行です」「衆議院議員です」と答えました。

そして、検察官からの尋問が始まってすぐに、「刑事被告人という立場におかれているので、必要なことについて今後、自分自身の裁判法廷で申し上げていきたい」「答弁を差し控えたい」と述べました。

その後も、検察側からの証人尋問で、ほぼすべての質問に対し証言を拒否し続けました。

一方、案里被告が1人で現金を渡したとされる内容についての質問には、答える場面がありました。

検察官から「平本徹広島県議に案里被告が現金を渡したか知っていますか」と問われると、「裁判長!妻がどなたに渡したか知りません」と答えました。また、「案里被告から聞かされたことはありませんか」と問われると、「ありません」と述べました。

その後、案里被告が1人で渡したとされている他の県議についても同様に答えました。

その後、いったん休廷をはさみましたが、再開された後も「証言を拒絶する権利を行使させていただきます」などと述べ、検察官からの質問を拒否し続けました。

終盤、検察官から資料を示され、「あなたの字じゃないですか」と問われると、「繰り返しですが私自身の裁判でお答えします」と証言を拒否しながらも、「右の手書き、『ヒヤマ』とありますね。あなたが『ヒヤマ』と書いたのではないですか?」という質問には、「汚い字をよく読めましたねえ」と述べました。

さらに、検察官が夫妻の間での呼び名について質問し、「コタ、コタロウと案里被告が呼ぶことはありませんでしたか」と問うと、克行被告はふっと笑って、「すみません、少し笑ってしまいました」と答え、「あなたは、ブーちゃんと呼んでいませんでしたか」という質問には「真面目な質問ですね」と答えた上で、「必要なことは私の裁判でお答えします」と述べました。

【公判を追う】河井夫妻・選挙違反事件案里被告第22回公判(10月22日)