調布 道路に空洞…陥没前から相次ぎ苦情も
東京・調布市の住宅街で地中に新たな空洞が見つかった問題で、NEXCO東日本の有識者委員会は、空洞はただちに安全性に影響はないとの見解を示しました。
◆道路の陥没…調査で“地下の空洞”判明
先月、東京・調布市の住宅街に突如あいた大きな穴。
自宅前が陥没した住民「地震みたいにドーンと揺れたのよ。怖いよそりゃ」
穴はその後埋められましたが、住民の間で募る不安。陥没後、周辺では地盤調査が行われています。
その調査の中で、新たな事実が。
NEXCO東日本「11月3日でございますが、幅約4m、長さ約30mの空洞が確認された」
先月18日に起きた道路の陥没。そこからわずか40メートルほどの場所で、地下に空洞があることがわかったのです。その真下では外環道のトンネル工事が行われていました。
2012年、当時の石原都知事の時代に始まった、関越道と東名高速を結ぶ外環道の本格的な工事。空洞はその工事の上、地表からおよそ5メートルの地点で見つかり、大きさは、長さおよそ30メートル、高さがおよそ3メートル。
ただ、トンネル工事を担当するNEXCO東日本は──
NEXCO東日本「今回見つかりました空洞の状況、大きさから、ただちに地表面に変状を及ぼすものではない」
空洞と工事の関連は調査中としていますが、空洞は、ただちに住民の安全を脅かすものではないとしています。
◆住民らは陥没発生前から異変を…
しかし、空洞が見つかった場所の近くで暮らす住民は──
近くに住む近田眞代さん「こういうの見ていれば不安になりますよね。どすんどすんというのがずっと続いていたから怖くて。緊張感がずっと続くというのは精神的におかしくなりますよね」
この住民によると、陥没1か月前の今年の9月から、毎日のように揺れを感じたといいます。
NEXCO東日本側も5日の会見で、陥没が発生する前の9月中旬頃に、住民から騒音の苦情が相次いでいたことを明らかにしました。この時期、トンネル工事は掘削のペースが落ちるなど難航していたということです。
トンネル工事に詳しいある技術者は──
「兆候があり住民が異変を感じていたのに、それに対してどんな対策をとったのかが一番問題。考えられる危険性をきちんと調査していなかったことも考えられる」
工事の進め方に問題はなかったのか。NEXCO東日本と国交省は、6日夜、陥没発生後初めてとなる住民説明会を行います。
(11月6日放送『news every.』より)