東京五輪 延期とコロナで追加経費3千億円
東京オリンピック・パラリンピックが1年延期されたことによってかかる経費が、コロナ対策費を含め、およそ3000億円になる見込みであることがわかりました。
大会の延期決定後、組織委員会は、あらゆる分野で見直し簡素化することでおよそ300億円の削減を実現していました。
関係者によりますと、これらの削減努力の結果、会場の補償やキャンセル料、人件費といった延期に伴う追加経費はおよそ2000億円程度に抑え込むことができたということです。
これとは別に、新型コロナウイルス対策として新たに950億円程度が見込まれていることもわかりました。これは選手村での対策や競技会場の消毒、医療スタッフの確保、スタッフやボランティアの感染防止費用などで、空港での検査費や選手が事前合宿などを行うホストタウン関連の費用は含まれていません。
この新型コロナウイルス対策費と延期に伴う追加経費をあわせて、新たに必要となる費用はおよそ3000億円になる見込みです。大会の開催経費は、去年末の試算では1兆3500億円だったので、現時点でそれから2割ほど増えることになります。
この費用の追加分について、政府や組織委員会、東京都は12月2日に行われるコロナ対策の中間まとめを受けた上でさらに精査し、3者の負担割合を協議するということです。
組織委員会は、新たに必要となる費用をふまえ、年内に最新の経費を公表します。