大飯原発“許可取り消し”不服で国が控訴
原子力規制委員会は先ほど会見を開き、福井県にある大飯原発3、4号機について、今月4日に大阪地裁が設置許可を取り消した判決を不服として、大阪高裁に控訴したことを明らかにしました。
この裁判は福井県の住民らが、関西電力大飯原発3、4号機について、耐震設計の基準となる地震の揺れの想定が過小評価されていて、安全性が不十分だとして国に設置許可を取り消すよう求めていたものです。
大阪地裁は今月4日、再稼働を認めた「原子力規制委員会の判断には看過しがたい過誤がある」として、大飯原発3、4号機の設置許可を取り消す判決を言い渡しました。
これを受けて17日、国側が会見を開き、「原子力規制委員会として判決の内容を慎重に精査し、関係省庁とも協議した結果、裁判所の判断に受け入れ難い点がある」と語り、大阪高裁に控訴したことを明らかにしました。
原子力規制委員会の更田委員長は9日の定例会見で、「われわれの審査に何らの過誤も欠落もなかったと考えており、その判断に自信を持っています」と語っていて、16日の定例会合でも審査は妥当だとする見解をまとめています。