はやぶさ2“新たな旅”次の小惑星撮影成功
日本の小惑星探査機「はやぶさ2」が現在向かっている次の小惑星。その姿を、国立天文台ハワイ観測所のすばる望遠鏡がとらえました。
「はやぶさ2」は今月6日、小惑星「リュウグウ」の地下物質を入れたカプセルを地球に届けたあと、次の小惑星「1998KY26」に向け100億キロメートルの新たな旅へ出発。およそ11年かかるとされています。
国立天文台は18日、ハワイ観測所のすばる望遠鏡が今月10日に、地球からおよそ7000万キロに近づいた「1998KY26」の撮影に成功していたことを発表しました。
「1998KY26」の直径は推定でおよそ30メートルと小さく、とても暗いため、大望遠鏡を使わなければ地球からの観測はとても難しいということです。
「1998KY26」は、地球と火星の間の軌道に位置しており、将来、地球に衝突する可能性があることから、その影響などを推定することや、「リュウグウ」のデータとの比較分析により小惑星の形成過程を解き明かすなどといった科学的知見を深めることが期待されています。
今回の観測で得られた位置測定データは、「1998KY26」の軌道をより正確に把握するために活用されるということです。
写真:国立天文台 提供
※画像中央の2本の線が交わる位置にある点光源が「1998KY26」