現金供与“陣中見舞い”案里被告「信じて」
参議院議員の河井案里被告の第29回公判が23日に行われ、弁護側は現金供与の趣旨を「陣中見舞い又は当選祝い」とし、無罪を主張しました。また、案里被告は「私を信じて頂きたい」と訴えました。
河井案里被告の23日の公判では、弁護側の弁論が行われました。案里被告はスーツ姿で出廷し、落ち着いた様子で弁論を聞いていました。弁護側は、案里被告の広島県議らへの現金供与の趣旨は、「陣中見舞い又は当選祝い」であり、「いわゆる投票買収の目的で現金を渡したのではない」とし、無罪を主張しました。
最終意見陳述で案里被告は、現金の趣旨について「感謝の念を、陣中見舞いあるいは当選祝いとしてお示ししたい気持ちがありました」と説明。さらに、「買収とは、お札で相手の頬を張り飛ばすような行為」とも述べました。また、「私の選挙に際して数多くの金銭の受け渡しがなされた事実を、拘置所の中で初めて知った時の衝撃と悲しみは、今も変わりません」とし、最後に、「広島の皆様には大変恥ずかしい思いをさせてしまっています」「皆様を裏切るようなことはいたしておりません」「私を信じて頂きたい」と力強い声で訴えました。
検察側は論告で、「現金の趣旨が選挙における投票および選挙運動の報酬の趣旨であったことは明らか」として、懲役1年6か月を求刑しています。判決は来月21日に言い渡される予定です。
【公判を追う】河井夫妻・選挙違反事件 案里被告第29回公判(12月23日)