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母親のがんが赤ちゃんに…羊水が原因か?

2021年1月7日 19:03
母親のがんが赤ちゃんに…羊水が原因か?

国立がん研究センターが会見で、母親の子宮けいがんが、子どもに移行する現象を発見したと明らかにしました。

国立がん研究センターが、記者会見で明らかにしたのは。

国立がん研究センターの会見「母親の子宮けいがんが子どもに移行するという、これまでに報告されたことのない現象を発見しました」

子宮けいがんを発症した母親のがん細胞が、子どもの肺に移り、子どもが肺がんを起こしたケースが、初めて確認されたというのです。確認されたのは2組の親子。いずれも、母親が子宮けいがんで、男の子が、肺がんの小児がんだということです。そのメカニズムについては。

国立がん研究センターの会見「(生まれた直後に)泣いたときに肺に呼吸が入るのとともに、羊水に混ざったがん細胞が肺に広がったのだろうと」

妊娠中に子どもを包んでいる羊水。出産の際に、母親の子宮けいがんのがん細胞が混ざり、生まれて初めて子どもが泣くときに、がん細胞が、羊水と一緒に肺に広がることによって、発症したと考えられるということです。

国立がん研究センターによると、こうした報告は世界で初めてだということで、女性が子宮けいがんワクチンの接種を受けるなどして、予防することが重要だとしています。