東京の江東区長選挙をめぐる公職選挙法違反事件で、柿沢未途議員側が木村弥生前区長の陣営スタッフ10人あまりに、あわせておよそ90万円の違法な報酬を支払っていた疑いがあることがわかりました。

東京地検特捜部は、ことし4月の江東区長選挙で、木村前区長を支援した柿沢未途議員の地元事務所などに先週、家宅捜索に入りました。

関係者によりますと、柿沢議員側が木村前区長の陣営スタッフ10人あまりに、あわせておよそ90万円の報酬を支払っていたとみられることが、関係者への取材でわかりました。

報酬の支払いは、区長選告示前の期間も含まれていたほか、告示後も、選挙管理委員会に届けていない一部のスタッフにも支払われたとみられるということです。

柿沢議員の秘書は周囲に対し、「政治活動のための報酬で違法性の認識はない」と説明しているとのことですが、特捜部は、運動員買収にあたらないか、慎重に調べるものとみられます。