巌流島のタヌキ コロナで船出せずエサが…
山口県下関市の島で出迎えてくれたのはタヌキ。連絡船の乗組員が持って来たパンの耳を、一心不乱に食べています。
実は、このタヌキたちが棲んでいるのは「巌流島」。江戸時代に、宮本武蔵と佐々木小次郎の2人が決闘をしたとされる島です。本州と九州の間に浮かぶ周囲1.6キロの無人島で、連絡船を使って行くことができます。
この島に、タヌキがどうやって来たのかは謎ですが、巌流島のタヌキは14年ほど前から見られるようになりました。
関門汽船・井浦幸希さん「日課みたいな。巌流島担当の人がエサをやって」
連絡船の乗組員がエサを与え、現在11匹のタヌキが暮らしています。(※乗組員は触らず距離とり食べ残しを片付けています)
しかし、このタヌキたちにピンチが…。
全国的な新型コロナウイルスの感染拡大を受け、巌流島への連絡船は去年4月8日から、およそ2か月間全便運休。当然、タヌキたちにエサをやることはできませんでした。
関門汽船・井浦幸希さんは「職場で、タヌキ大丈夫かな?」と心配していたということです。
去年9月に撮影したタヌキの様子は、巌流島への連絡船が再開され、再びエサをやるようになって2か月余り経っていましたが、痩せているのが一目で分かります。
新型コロナウイルスの今後の状況によっては、巌流島への連絡船が、再び運休に追い込まれることも考えられます。
関門汽船・井浦幸希さんは「心配ですね、これだけ毎日(タヌキを)見ていたら。また、たくさんのお客さんに船に乗ってもらいたいですし、(運航していれば)タヌキに毎日エサを渡せる環境ではあるんで、一刻も早く(新型コロナ)が落ち着いてほしいですね」と話しました。