克行被告から96万円を…陣営スタッフ男性
元法務大臣・河井克行被告の公判が2月9日に行われ、陣営スタッフの男性が証人として出廷。男性は、克行被告から約96万円を受け取ったとし、現金の趣旨について「私が外回りして票をとってくる選挙運動と、私自身が案里元議員に投票することへの報酬」と証言しました。
9日の裁判では、案里元議員が出馬した参議院選挙の期間中に陣営スタッフとして働いていた、会社員の男性が証人として出廷。男性は、選挙活動を手伝う報酬として克行被告から約96万円を受け取ったと証言しました。
男性は2019年6月、克行被告から誘いを受け、月70万円で選挙活動の手伝いをする約束をしたと述べ、「これ、とっといて」と言われて克行被告から直接現金10万円を受け取ったと証言。そして、男性は案里元議員の選挙期間中、チラシやポスターを持って企業や地元議員らを訪れる外回りを行ったとしました。
その後、男性の口座に振り込まれた金額は6月、7月いずれも約38万円で、「約束と違う」と感じたと証言。男性が不足分を請求すると10万円が振り込まれたとし、あわせて約96万円を受け取ったと述べました。
男性は、検察側から現金の趣旨について問われると、「私が外回りして票をとってくる選挙運動と、私自身が案里元議員に投票することへの報酬」と述べました。
また、給与だとは思わなかったかという問いには、「思いませんでした」「雇ったという話は聞いていない」「違法な報酬を支払うにあたって支部職員への給料を装った」と答えました。
克行被告への今の思いとして、克行被告の運転手の話を挙げ、「(運転手が)事務所に帰ってきて私の顔を見るなり『今日も後ろから叩かれました』『後ろから蹴られました』と言っていたのが一番印象に残っていることです」「周りの方に対して行ったことを反省して頂いて懺悔して頂く」と述べました。
【公判を追う】河井夫妻・選挙違反事件 克行被告公判(2月9日)