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「違法なお金だと思った」野々部市議が証言

2021年2月17日 18:09

「違法なお金だと思った」野々部市議が証言

元法務大臣・河井克行被告の公判が2月17日に行われ、愛知県稲沢市の野々部尚昭市議が証人として出廷。

野々部市議は、克行被告からおよそ96万円を受け取ったとし、「言い逃れのできない違法なお金だと思った」と証言しました。

17日の裁判では、愛知県稲沢市の野々部尚昭市議が証人として出廷。野々部市議は、2019年6月から8月にかけて4回にわたり、克行被告から合わせておよそ96万円を受け取ったと証言しました。

野々部市議は、2019年6月、以前からの友人であった克行被告の公設秘書から、案里元議員が出馬する参院選の応援を手伝ってほしいと頼まれ、愛知県から広島県を訪れたと話しました。

克行被告に会った際、「広島に来て選挙の応援を手伝うことは、きっとあなたの経験になるから」と言われたとし、報酬額は「月50万で」と言われたと述べました。

この報酬について野々部市議は、「違法だと思いました」「(自民党広島県参議院選挙区)第7支部の職員として、給料を振り込んで源泉徴収もするよと(克行被告が)言いました。違法性を隠すものだと思いました」と証言。

そして、手伝い始めたころに克行被告から「はい、これ」と、現金10万円が入った白い封筒を差し出されたと述べました。

野々部市議が「なんですか、これ」と尋ねると克行被告から「急に来て、ものいりだろうから」と言われ、受け取りを断ると「いやいや、これは給料の前払いだから」と言われたと話しました。

断った理由について、「言い逃れのできない違法なお金だと思ったからです」「代議士から、『第7支部の職員として、給料を払って源泉徴収もする』と言われて、違法だけど処罰はされないと思っていました。しかし、目の前で領収書も無くて現金を受け取ったら、さすがにこれは処罰されると思いました」と述べました。

しかし、結局断り切れず現金10万円を受け取り、6月から7月にかけて電話で選挙応援依頼をするなど、選挙活動を手伝ったと証言。

そして、6月に手渡しで受け取った10万円に加え、その後、振り込みでおよそ38万円を2回、10万円を1回受け取り、あわせておよそ96万円を受け取ったと証言しました。

野々部市議は弁護側から、当初、検察の調べに対し、現金の趣旨について「違法性はない」と供述していたのではないかと追及される場面もありましたが、買収に関する報道を見て大ごとだと感じ、自白しようと思ったと述べました。

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