克行被告裁判 広島県議「違法なお金だと」
元法務大臣の河井克行被告の第13回公判が11月27日に行われ、証人として2人の広島県議が出廷しました。県議の1人は、妻の案里被告から受け取ったお金について、「あぶないお金だと感じました」「違法なお金だと思いました」などと証言しました。
27日の克行被告の裁判では、平本徹広島県議の証人尋問が行われました。平本県議は、去年4月に行った県議選中の演説会に案里被告が来た後、「『河井案里さんから、断ったけどこれを渡された』と言って妻が白い封筒を差し出しました」「参議院選挙を応援してほしいお金じゃないかなと思いました」と証言。
その上で、「受け取ってはいけないお金、あぶないお金だと感じました」「妻を巻き込んだことを大変腹立たしく思っております」と述べました。
午後には、下原康充県議が証人として出廷。下原県議は、去年4月、選挙事務所を訪れた案里被告と参議院選挙について話をした上で、「参議院選挙の応援をしてほしい」と言われ、「自民党の候補者両方を応援します」と答えたところ、「溝手先生は現職で強いから私をお願いします」と言われたと証言しました。
そして、「カバンから白い封筒の現金と思われるものを出してきて『当選祝いです』と言われました」と述べました。「まだ開票もされておりませんのでもらうわけにはいきません」と断ると、「じゃあ陣中見舞いで」と押し返され、「そういうことなら領収書を書きましょう」と言うと、甘えたような口調で「いらなーい」と言われたと述べました。再度受け取りを断ると、「じゃあ奥様へのお見舞いに」と言って案里被告は出て行ったと述べました。
下原県議は、「妻の見舞い」という言葉が心の琴線にふれたことなどから断り切れなかったとし、「違法なお金だと思いました」「大変後悔をしております」と証言しました。
克行被告は証言を聞きながらメモをとったり、たびたび弁護士と相談したりする場面もありました。
【公判を追う】河井夫妻・選挙違反事件克行被告第13回公判(11月27日)