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夕食難民嬉しい“自販機”貝やカキフライも

2021年2月22日 21:28
夕食難民嬉しい“自販機”貝やカキフライも

感染対策で、非接触販売が増えるなか、今注目されているのが「自動販売機」です。飲食店が、時短営業の要請に従うため、夜お店がやっていなくて困る、いわゆる「夕食難民」にも嬉しい、カキフライや、貝が買える自動販売機が登場しています。

神奈川県相模原市。道路わきにずらりと並ぶのは自動販売機。今ではあまり見かけないレトロなものなど、現在では100台近くも設置されている、いわば「自販機の聖地」です。

21日、訪れてみると、ハンバーガーや、うどんなどを買い求めるお客さんの姿が。夕食にうどんを買いに来た男性は。

自販機を利用「午後8時でいろんなお店が閉まっちゃうなかで、24時間やっているので。めちゃくちゃありがたいです」

自販機を利用「結構(夕食を)コンビニで買うんですけど。飽きはきますよね。1週間のうちに1回とか来る分には全然いいかなと」

自販機を設置する・中古タイヤ市場相模原店 斉藤辰洋社長「緊急事態宣言が出てから夜のお客さんは増えましたね。今売れているのはラーメン、うどん、そばとか」

自動販売機が、いわゆる「夕食難民」の助けになっているといいます。都内にあるスーパーでは、あるユニークな自動販売機も登場。なんと、カキフライの自動販売機です。

支払いは、クレジットカードなどの電子決済のみ。箱のなかには冷凍状態のカキフライが入っています。また、自動販売機の隣にはレンジも置いてあるため温めることも可能。

その場で、ホッカホカのカキフライを楽しむことができるといいます。このカキフライを考案したのは、広島県内にあるカキなどの養殖業者。

ファームスズキ・鈴木隆代表取締役「コロナ前は売り上げの約70%が海外向けに販売していたけど、コロナで世界中の飲食店が休業して。例外なくうちも売り上げは落ち込みました。日本の文化が作ったカキフライを、自動販売機で海外に販売していきたいなって」

このカキフライの自動販売機、広島市内にも設置されていて、年内には海外への進出も予定しているといいます。

千葉県船橋市では「貝が買える」という珍しい自動販売機が登場。地元・船橋の海でとれるという「ホンビノス貝」です。貝類の仲買や卸売をしている会社が、去年12月にホンビノス貝の自動販売機を設置。

サイズは、ミニからメガまで4種類用意しているといいます。ホンビノス貝を買いに来たという親子は。

「コロナ禍で接触しないで買えるというのはいいんじゃない。あとおもしろい。自動販売機で貝が出てくるんだよ」

元々、ネットでの販売も行っていましたが。

かねはち水産・内海金太郎代表取締役「『おたくにいったら(ホンビノス貝を)買えるんですか?』という客が多かった。ここにはホンビノス貝の在庫がないので、ここでは正直買えない。自動販売機を設置することで、お問い合わせの悩みも解決できたかなと」

1日で売り切れてしまうこともあるといいます。コロナ禍での切実な事情で自動販売機を設置した所も。都内でおせんべいを販売するお店です。店の前にある自動販売機ではおせんべいの他にジャムなども販売、去年9月に100万円以上かけて設置したといいます。

神楽坂地蔵屋本店店主・半谷馨さん「コロナで非対面・非接触というのが、すごく求められている状況になったので、お客様のコロナのリスクと、うちの従業員のコロナのリスクを考えて思い切って設置しました」

母と娘2人で営業しているこちらのお店。看板娘は母親の渡辺和枝さん(85)。自動販売機を設置したことで、店舗は土日と祝日のみの営業に。人との接触を抑えられるというメリットがあり、平日分の売り上げは自動販売機でカバーできているといいます。

半谷馨さん「365日、雨の日も雪の日も夜中も文句言わず一生懸命働いてくれています」

しかし、自動販売機の設置について看板娘からはこんな本音も。

渡辺和枝さん(85)「買ってくださるお客様に機械での対応で申し訳ないなと思う半面、娘の私に対する気持ちはありがたいなと思っています」

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