「生理の貧困」 生理用品“無料配布”続々
経済的な理由で生理用品の購入にハードルがある「生理の貧困」。街で若者に聞くと、負担を感じるという声が相次ぎました。これに対し、自治体やショッピングモールでは無料配布が始まり、コンビニでは割引のキャンペーンも。支援の動きが広がっています。
■自治体が生理用品「無料」配布ナゼ
15日、東京・豊島区役所を訪れました。
畑下由佳アナウンサー
「カードを窓口で渡すと、生理用品が入った袋がもらえる取り組みが始まりました」
豊島区・子ども若者課課長
「今回、生理の貧困ということで、まずスピーディーに対応できることとしては、防災備蓄品である生理用品を配るという取り組みをしました」
豊島区では15日から4か所で、カウンターに置いてあるカードを提示すると、言葉に出さなくても生理用品が無料で受け取れます。無料配布は計730セットで、なくなり次第終了。区役所では15日に20人が受け取りに来たといいます。
いわゆる「生理の貧困」が問題になっています。民間団体「#みんなの生理」の調査で、国内の高校生以上の学生671人の回答を分析した結果、この1年間で経済的な理由で生理用品の購入に苦労した若者は5人に1人(20.1%)にのぼることが分かりました。
■街の声 小さくない毎月の負担感
東京・渋谷で聞きました。
――生理用品は月にいくらかかっていますか?
会社員(20代)
「2000円くらい」
別の会社員(20代)
「薬代もかさんで、生理用品もかさんで、つらいなって(思います)」
負担に感じるという声が相次ぎました。
大学生(20代)
「生理用ナプキンは絶対買わないといけないから。(じゃあ)食費削るか、ご飯は今日グミでいいか、みたいな(感じになる)」
別の大学生(20代)
「確かに高いなって思います。昼用とか夜用、分かれてるじゃないですか。1500円くらいは(月にかかっています)」
――彼女のその負担を知っていました?
大学生(20代)
「いや、知らなかったです。意外と負担大きいんだなって(思いました)」
■コンビニや商業施設で“支援”も
こうした声に、支援の動きが広がっています。
コンビニ大手・ファミリーマートは先週から今年12月末まで、生理用品が2%オフとしました(沖縄県を除く)。
埼玉県にある大型ショッピングモール「ららぽーと富士見」のトイレでは、専用のアプリを入れたスマホを機械にかざすと、無料で生理用ナプキンが出てきます。
民間の企業が始めた、生理用品の無料配布の実証テスト(3月23日まで)で、モニターに広告を流すことで無料配布を可能にしているといい、今年の夏ごろをめどに、本格稼働を目指しているといいます。
(3月15日『news zero』より)