熱中症いつから?コロナ禍で気をつけること
5月は気温が上がり、徐々に“暑さ”を感じる日も増えてくる時期です。天気予報で「熱中症」という言葉を聞き始めるのもこの時期です。
東京消防庁によると、熱中症による救急搬送は、梅雨の合間の突然気温が上昇した日や、湿度の高い蒸し暑い日が発生する6月頃から多くなるようです。
具体的には、気温が26℃~35℃、湿度が60%~90%の範囲に入ると、救急搬送人員が多くなるというデータがあります。気温が26℃程度でも、湿度が高ければ熱中症になるリスクは高まるのです。ただ、身体が暑さに慣れていないという点では、より早い、5月から注意をしたほうがいいでしょう。
全国的に平年と比べ気温が高くなった2019年5月には、熱中症による救急搬送人員が全国で4448人となり、そのうち長期入院となった重症者も87人となっています。
■コロナ禍の今、さらに注意を?
コロナ禍では、これまで以上に熱中症に注意が必要となります。
環境省や厚労省は、マスク着用時は着用していない場合と比べ、心拍数や呼吸数、血中二酸化炭素濃度、体感温度が上昇するなど身体に負担がかかることがあり、高温や多湿といった環境下でのマスク着用は、熱中症のリスクが高くなるおそれがあるとして、注意を呼びかけています。
屋外で人と十分な距離(少なくとも2メートル以上)が確保できる場合にはマスクをはずしたり、喉が渇いていなくてもこまめな水分補給を心がけたりするなど、熱中症への対策が必要です。
また、屋内ではエアコンの活用が熱中症予防に有効ですが、コロナ禍の今は、換気により室内温度が高くなりがちです。エアコンの温度設定を下げるなどして調整してください。
環境省や厚労省のホームページでは、熱中症の予防方法や対処方法が紹介されています。暑さが本格化する前に基礎知識を学んで、自らや周りの人を守れるようにしておくと安心です。