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自宅避難は“3つの条件”水害時の行動は?

2021年5月19日 19:30
自宅避難は“3つの条件”水害時の行動は?

20日から避難に関する情報の出し方が変わります。これまでレベル4には「避難指示」と「避難勧告」の2つがありましたが、「避難指示」に一本化されます。レベル5の「災害発生情報」は「緊急安全確保」に名称が変わります。

大切なのはレベル4、「避難指示」の情報が出た段階で、危険な場所から全員避難することです。いざ避難となったら、どのような行動を取ればいいのか、地域の実情に合わせた新たな取り組みが始まっています。

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■水害でマンション避難、上の階の住民の協力は?

東京・足立区にある11階建てのマンションは、ある課題を抱えていました。すぐ横を流れる荒川が氾濫した場合、最大で3階まで浸水するとされているのです。

マンション管理組合・中島廣雄理事長「(荒川が決壊すると)6メートル水がつくと言われてますから、おそらく3階ぐらいまでは危ないだろうと」

足立区や江東区などの地域では多くの人が、荒川の堤防よりも低いエリアに住んでいます。このため水害時、足立区では、ほぼ浸水し、安全に避難できない可能性が指摘されているのです。

区内の高台にある施設を避難場所として活用できないか?国や都などとともに対策に乗り出しています。しかし、このマンションの近くに高台はありません。

中島廣雄理事長「この小台・宮城地区は、ほとんど全部水で水没してしまう。(最悪の場合の避難は)マンションの中でやりくりしなきゃいけない」

このマンションでの新たな取り組み。浸水が想定される1階から3階までの76世帯を、4階より上の階に避難させることです。

去年、マンションで行われたアンケート。避難が必要な住民を上層階で受け入れてもらえるのか。回答した世帯のうち「受け入れ可能」または「状況次第で受け入れる」との回答は、合わせて7割を超えました。

「1階で(上層階への)避難組なんです」と、マンションで自治会長を務める滝沢茂さん。浸水時には上の階に避難したいと考えている住民の1人です。ただ上の階への避難については、ある心配も。

マンション自治会・滝沢茂会長「きっと状況が変わると『(受け入れは)うちはやはりできません』。それがちょっと心配ですね」

アンケートでも、女性の1人暮らしやペットがいるケースではどうするのか?同じマンションの住人とはいえ、他人の避難の受け入れには課題が多いのが現状です。

マンションに留まり、住民同士で助け合う避難。足立区では区内にあるマンションなど、他の高層住宅でも同様の取り組みを進めていきたい考えです。

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■水害避難「4つの選択肢」とは?自宅避難は“3つの条件”も

内閣府では水害時の避難として「4つの選択肢」を示しています。「行政が指定した避難場所」だけでなく、「安全な場所にある親戚の家」や「ホテルや旅館」に避難、そして、自宅に留まる「屋内安全確保」です。

今回、取材させていただいたマンションは「屋内安全確保」にあたりますが、内閣府は自宅に留まる上で、「3つの条件」をつけています。

まず、「『家屋倒壊等氾濫想定区域』に入っていないこと」。この区域に入っていると、激しい水の流れで、家が倒壊したり、流されてしまう恐れがあります。そして、マンションなどの部屋が「浸水想定よりも、高い場所にあること」。「水が引くまで我慢ができ、食料や水、簡易トイレなどの備えが十分にあること」としています。

まずは、こうした条件を満たしているのか、ハザードマップや自治体のホームページなどで確認をお願いします。自宅に留まることにリスクがある場合は、とにかく早めに安全な場所へ避難することが重要です。

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