ワクチン接種券いつ届く?東京23区では―
緊急事態宣言の期限が近づく中、解除された場合、どんな措置をとるかなど検討が進められています。また、64歳以下へのワクチンの接種券の発送状況も詳しく調べましたので、あわせてお伝えします。
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■“宣言”期限まであと4日、どうなる解除?
まずは緊急事態宣言についてです。10都道府県に出されている緊急事態宣言の期限まで、あと4日。15日の新規感染者数は東京で337人、愛知で98人、大阪で110人などと減少傾向になっています。
菅総理は16日夕方、西村担当大臣らとどの地域をまん延防止等重点措置に移行させるかなどについて協議する予定です。今後、飲食店などへの酒の提供禁止を継続するかどうかも焦点となっています。
また、沖縄の15日の新規感染者は107人となっており、政府内では病床の使用率が高いことなどから宣言の解除に慎重な意見が出ているようです。
16日の厚生労働省の専門家会議では、長期間、宣言が続き、対策への疲れが出てきており、息継ぎが必要という意見がある一方、強い対策を継続すべきだという意見もあったそうです。
■都内では人流増加傾向、20代で既にリバウンドも
アドバイザリーボードの脇田座長は“宣言”などを解除する場合には、「対策の緩和を段階的に進めていくことが重要」だと話しました。ただ、宣言の期限がくるというタイミングで大きな問題が出てきています。
脇田座長「問題は東京ですけれども、滞留人口が5週間連続で増加している。20代は既にリバウンドしてきている状況がみられますので、このまま人流の増加傾向が続くとリバウンドが強く懸念される」
特に東京で人流が増えています。専門家から新たなデータが示されました。東京都医学総合研究所が都内の人流と感染者数の関係を分析したグラフです。
午後8時~10時を見てみると、前回の緊急事態宣言が解除されたあと人流が急増し、遅れて感染者数も増加しました。今回の緊急事態宣言でも開始後は人流が大幅に減少し、そのあと3週間ほどで感染者数が減少に転じていました。
ところが、いまは宣言中にもかかわらず、人流は宣言前とほぼ変わらないぐらいまでに戻ってきているのです。そのため、感染者もいまは減少していますが、今後は増加してくることが推察できます。
■大規模接種センターで対象拡大も…条件は“接種券”
次に、感染拡大をおさえるための頼みの綱となる、ワクチン接種についてです。
自衛隊が運営する大規模接種センターの“空き枠”は17日から、全国の18歳から64歳に対象が拡大されることになり、その予約が『16日午前0時』から始まりました。
条件は接種券を持っていることです。15日午後5時時点から16日午前10時までの間で、21日からの1週間分の予約数は1万3795件増、大阪会場では2798件増となりました。
一気に増えたとはいえ、東京でおよそ4万5000件、大阪でおよそ2万6000件の枠が空いているといった状況です。
接種券を持っていることが条件のため、自治体によって接種券の配送状況が違うことから、そんなに劇的に伸びていません。
■「まだ来てない…」接種券いつ届く?東京23区の発送状況は――
東京23区で既に16歳以上にワクチンの接種券を発送済みなのは「江東区」「中野区」「墨田区」で、ほかには世代別に順次発送するところも多いようです。
17日から発送が始まるのは「千代田区」で60歳以上から、「新宿区」は60歳以上には発送済みで、17日から59歳以下に発送するそうです。18日には「荒川区」や「文京区」の60歳以上に発送予定などとなっており、ほとんどの自治体では今月中に発送される予定です。
また、「世田谷区」では60歳~64歳に15日から順次発送されており、30日からは50代に移っていくとしています。年代ごとに発送していき、16歳~29歳は7月20日の週から発送される予定です。
23区だけでもこれだけばらつきがあるため、ほかの都道府県や自治体では異なっている可能性があります。
■届いた接種券…自治体ごとに異なる予約対応
接種券が届いた後の接種の予約については、区ごとに対応が異なります。
新宿区や杉並区では60代の次に、若年層を優先して接種の予約が始まります。新宿区の予約開始は60代が15日から、その次は20代・30代で来月7日から予約が開始されます。そのほかの予約開始時期は未定となっています。
杉並区でも最初は60代(来月6日から)、その次は12歳から39歳(来月13日から)の予約を開始する予定となっており、40代・50代は来月27日からとなっています。活動量の多い若い世代に優先して接種することで、全世代への感染を減らす効果を期待しているようです。
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自治体のホームーページのトップ画面に出ている場合が多いため、最新情報を確認するようにしてみてください。接種を考えている人は、仕事や家族行事などのスケジュールも見ながら、予約時期をイメージしておくのもいいかもしれません。
(2021年6月16日16時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)