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コロナに対峙 「宿泊療養施設」医師に密着

2021年6月18日 15:21
コロナに対峙 「宿泊療養施設」医師に密着

新型コロナウイルスへの感染が確認されたあと、無症状や軽症のため病院に入院せず、「宿泊療養施設」と呼ばれるホテルで療養を続ける人も多くいます。その治療に携わる医師に密着しました。

■ネット介し診察…宿泊療養施設は24時間体制で看護師が待機

画面に映っているのは、新型コロナウイルスへの感染を確認された人。ここは、「宿泊療養施設」と呼ばれるホテルです。

感染確認者「(家族が)感染してほしくない。(自宅に)おばあちゃんがいるので、怖いので」

医師「『せき』出とってですね、『たん』は出ないですか?」

感染確認者「『たん』はでないです」

河面智之医師が、インターネットを介して療養中の人を診察しているところです。

河面医師「水分量の摂取がすくないと、せきが長引きやすくなる傾向があるので、なんとかがんばってグイグイ飲むようにしてください」

広島県内で宿泊療養施設となっているホテルは12か所。1800室近い部屋を確保し、2人の看護師が24時間体制で待機して療養する人を見守ります。食事は、発熱時でも食べやすい物や、弁当などを提供します。

感染確認者「家族にも迷惑かけるので、ホテルにいて良くしてもらっているし、ホテルがいいかなって思います」

■自らの診療所の診察が終わった後、施設で診察

開業医の河面医師は、自らの診療所でも感染者の診察に当たります。

河面医師「先週の水曜日ぐらいから(陽性)ゼロが5日間続いて、おととい久々に1人(陽性が)出たかなというぐらい。きょうは発熱外来1人も来なかったぐらいですから、グッと減ってきています」

この日は、一日の診察が終わった後、河面医師が宿泊療養施設に出向いて診察する日です。

広島市医師会では、46人の医師が交代で、市内4か所のホテルで診察にあたっています。ホテルで療養する人は、原則、症状がないか軽症です。

河面医師が、アクリル板を挟んで、対面での診察に臨みます。

河面医師「こんばんは。のどの痛みは大丈夫ですか?」

感染確認者「楽になりました、少し。ご飯が食べられないんです、かむと(頭に)ひびくし」

河面医師「水分をよくとるようにして、1日1リットルから1.5リットル飲めばちょっとマシになるかもわからん」「(症状が)おかしかったら、すぐに連絡して」

診察を終えると、安堵の表情を浮かべていました。

■自宅療養での死を防げるか「オール広島でやっている」

感染確認者「寝られるので助かっています」

──看護師が24時間いるので安心ですね。

感染確認者「安心です」

河面医師「(自宅療養で)重症化して、いつの間にか死んでいたということを防げるか。オール広島で一丸となってやっているので、市民の皆様もご協力ください」

最初の感染拡大から1年余り。新たな感染確認が途絶えることはありません。この日の夜も、宿泊療養施設で新型コロナウイルスとの対峙(たいじ)が続きます。

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