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「赤木ファイル」開示…公文書改竄の経緯は

2021年6月22日 21:15
「赤木ファイル」開示…公文書改竄の経緯は

森友学園をめぐる公文書改竄(かいざん)問題で、いわゆる「赤木ファイル」が開示されました。518ページに及ぶこの「赤木ファイル」を巡る経緯を整理します。

「赤木ファイル」は、森友学園に関する公文書の改竄を巡り自殺した近畿財務局の職員、赤木俊夫さんが残したものです。国は「裁判で争う上では必要のないもの」としてファイルの存在を明らかにしてきませんでした。


<これまでの経緯>

■2016年6月
近畿財務局が森友学園に国有地を鑑定額からおよそ8億円値引きし売却。いわゆる「森友問題」です。

■2018年3月
公文書の改竄疑惑が発覚。5日後に赤木さんは自ら命を絶ちました。

■2018年6月
財務省は調査報告書を公表し、改竄を事実上指示していたとして当時の理財局長だった佐川氏らを処分しました。

■去年3月
しかし、妻の雅子さんは「夫の死の真相が知りたい」と、国と佐川氏に賠償を求め大阪地裁に提訴。赤木ファイルの提出を求めました。

■先月
国が赤木ファイルの存在を初めて認める。

■6月22日
口頭弁論前日の22日、妻・雅子さんのもとに「赤木ファイル」が届きました。


<「赤木ファイル」の内容>

文書の冒頭には、「現場の問題認識として既に決裁済の調書を修正することは問題があり、行うべきではない」と財務省本省に強く抗議したと書かれています。

そして改竄について、いつ誰がどのような指示をしたかや、近畿財務局の対応などが時系列でまとめられていて、その根拠となるメールや改竄前後の決裁文書がとじられています。

一方で、誰が指示したかなど具体的な担当者名を黒で塗りつぶす「マスキング」もところどころに見られます。