沖縄県で「線状降水帯発生情報」被害相次ぐ
沖縄県では29日未明から猛烈な雨が集中的に降り、気象庁は今月運用が始まった「線状降水帯発生情報」を初めて出しました。大雨の影響で山の斜面が崩れて通行止めが起きたほか、道路の冠水など被害が相次ぎました。
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まるで川のようになった道路を走る車。29日朝、沖縄県豊見城市で撮影された映像からは、道路は、歩道との境がわからないほど冠水している様子がわかります。別の映像でも、道路が大規模に冠水したことがわかります。
沖縄県では名護市で1時間雨量が6月としての観測史上1位を記録するなど29日、大雨に見舞われたのです。
この記録的な雨の原因。それは、沖縄本島で29日未明から発達した積乱雲が連なる「線状降水帯」が発生したこと。
気象庁は午前2時49分、災害のおそれが急激に高まっているとして、緊急の情報を出し厳重な警戒を呼びかけました。「線状降水帯」の発生で同じような場所で降り続いた非常に激しい雨。
この影響で、沖縄本島の各地で冠水などの被害が相次いだのです。嘉手納町では川が茶色く濁り増水。東村では土砂崩れが発生し、県道が通行止めになるなどの被害も出ています。
沖縄県内では、那覇市など8つの自治体に大雨警戒レベル4の避難指示が出されています。雨は断続的に降り続いていて、土砂災害や河川の氾濫などには厳重な警戒が必要です。