海外選手団が続々来日 宣言でたらどうなる
1日、海外選手団が続々と来日しました。成田空港では、水際対策として選手らは一般客とは別のルートで移動、検査のために唾液を採取する様子も見られました。
こうしたなか気になるのは、選手たちを応援する観客数の上限です。
政権幹部は、まん延防止措置が延長された場合、1万人から5000人に減らす意向を示しています。
1枚30万円の開会式のチケット2枚など、総額79万円分を購入した愛知県在住の男性は、「それが当たったときはうれしくて、毎日みんなに自慢していた」といいます。
しかし、その心境に変化が…。
「また最近、東京がコロナ増えてきたとなってきているので、正直どうすればいいのかなと。もし抽選とかもれちゃったら、なんだ…って思うよりはしょうがないかなって」
実は、男性が持っているチケットは、観客数制限に伴う「再抽選」の対象となっているのです。
その結果発表について、政府高官からは、「『まん延防止』の見通しがつくまで、再抽選の結果は発表しない方がいい」との声が聞こえてきています。
大会組織委員会は、政府の方針決定後に結果を発表することを検討しています。
奈良県から観戦に訪れる予定の男性は次のように話しています。
「(結果発表が)後ろ倒しになってしまうと、スケジュールが厳しいなと。行けるのか行けないのかで、交通手段、仕事や子供、どうするか考えることが多い。仕方ない事情は分かってはいるんですが、行けるにしろ、行けないにしろ、早く決めてほしい」
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国立競技場の設計を手がけた隈研吾さんが、デザイン監修したホテルでは、オリンピック観戦の客からの予約も入ってきているといいます。
ホテル担当者「1週間前後の(長い)予約は、通常でしたら1か月に数件程度しかないんですけど、それが短期間に集中しているので、間違いないと思います」
ただ、オリンピック客の動きは、今後どうなるか分かりません。
ホテル担当者「不確定要素が非常に多い状況なんですけれども、万全の体制でお客様をお迎えできるように、準備を整えるだけですね」
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1日、オリンピックについて菅総理は─。
菅総理「緊急事態宣言のときはどうですかという質問内容だった。そうした時に、無観客もあり得ると」
菅総理はこのように述べ、あらためて「無観客」の可能性に言及し、最終的にはIOCや都などによる「五者協議」で決めるとしました。
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一方、自転車競技の会場で観客の救護にあたる医師は、次のように話しています。
競技会場の医療責任者/昭和大学病院・垂水庸子医師「わたしも直接この会場の準備が始まるまでは、オリンピックをやることに相当複雑な思いがあったんですけど、自分がお手伝いできることは精いっぱいやりたいなって思いに変わってきた感じです」
オリンピックは“ボランティア”だといいます。
垂水医師「(病院での)実際の業務もめいっぱいやる中で、休みの日にオリンピックのほうに。そういった意味で負担がある」
そして、やはり気がかりなのが…。
垂水医師「大会が開催されること自体、人の動きが避けられないので、いま現在、またコロナの感染者が増えているという状況を考えると、無観客という選択肢も当然あるのではないかなと想定しています」
オリンピックまで、あと3週間です。
(放送日:7月2日)