2度の発砲許す結果に…警備体制「問題あった」 警察庁、奈良に検証チーム派遣 安倍元総理銃撃
先週、奈良市で遊説中だった安倍元総理大臣が銃で撃たれ死亡した事件から、15日で1週間です。警察庁は、警備体制に問題があったことを認め、14日、検証チームを奈良に派遣しました。
事件が起きた際、安倍元総理の周りには、警視庁や奈良県警の警察官が警備にあたっていましたが、山上徹也容疑者が近づいてくるのを止めず、2度の発砲を許す結果となりました。
これを受け警察庁は、「警護・警備に問題があったと認識している」として「検証・見直しチーム」を設置し、14日午後、検証チームのメンバーが奈良県警本部に入りました。今後、現場の状況確認などを行うとみられます。
警察庁は、当日の態勢や配置、装備や緊急時の対応について検証と見直しを行い、来月中に結果をとりまとめ、公表するとしています。
一方、山上容疑者の母親が旧統一教会に総額1億円に上る献金をしていたとみられることが、捜査関係者への取材で分かりました。登記簿などによりますと、母親は相続した2か所の宅地を売却するなどし、2002年に破産しています。
山上容疑者は、「母親が旧統一教会にお金をつぎ込んで破産した。そのころから旧統一教会を恨んでいた」などと話していて、警察は、長年にわたる旧統一教会への恨みが安倍元総理の襲撃につながったとみて調べています。
これに対し旧統一教会は、母親らに「およそ10年間で5000万円が返金された」としています。