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河井事件「選別起訴は困難」100人不起訴

2021年7月6日 23:03

2019年の参議院選挙をめぐり、元法務大臣の河井克行被告夫妻から現金を受け取ったとされる地元議員ら100人について東京地検特捜部は6日、全員を不起訴処分としました。

買収事件をめぐっては、案里元議員について執行猶予付きの有罪判決が確定し、克行被告についても、実刑判決が言い渡され、克行被告側が控訴しています。

一方、現金を受け取ったとされる地元議員ら100人について、処分が見送られていましたが、東京地検特捜部は6日、全員を不起訴処分としました。

特捜部はこのうち、99人を起訴猶予にし、事件後に死亡した1人は被疑者死亡で不起訴としました。

東京地検は不起訴の理由について、「100人は単に現金の提供を受けたのみで、いずれも受動的な立場。国会議員だった克行被告の強引な態度で仕方なく受け取った者などもいた」と説明しました。

また受け取ったとされる金額が5万円から300万円と差があるにもかかわらず、全員一律で不起訴とした点については、「現金の返還の有無や公職を辞職したかなど、それぞれの事情を考慮すると、一部の者だけを選別し起訴するのは困難」としました。

その上で、「河井夫妻側から現金の提供を受けたという点では同じ」などと結論づけました。