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東京五輪「無観客」 宮城でも求める声

2021年7月14日 1:06
東京五輪「無観客」 宮城でも求める声

東京五輪開幕まであと10日。東京などで無観客の開催が決まるなか、今になって宮城でも無観客を求める声が出てきています。

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「オハヨウゴザイマース」

13日も海外選手団が続々と来日しました。

東京オリンピック開幕まであと10日となった13日、来日中のIOC(=国際オリンピック委員会)のバッハ会長が、大会組織委員会の橋本会長らと会談しました。

バッハ会長「組織委員会は東京大会の準備のために、スタッフをあげて本当に素晴らしい準備をしてくれました。東京ほど準備の整った大会はこれまでありません」

こう日本をたたえたバッハ会長ですが…。

バッハ会長「チャイニーズピープル…。ジャパニーズピープル」

日本人を「中国人」と言い間違える場面もありました。

バッハ会長「東京大会が日本や東京にとっても、世界にとっても揺るぎない成功となることを目指して、引き続き努力しましょう。ともにより力強く東京2020、ガンバリマショウ」

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そのバッハ会長が、広島市を訪問することが正式に決定しました。16日に平和公園を訪れて慰霊碑に献花するほか、原爆資料館を視察するということです。

ただ、緊急事態宣言が出ている東京から来ることに、広島市民は─。

広島市民「なんで今なんだろう? リモートでできるから、言いたいことがあれば、それ(リモート)で言えばいい」

一方で、歓迎の声も聞かれました。

県被団協・箕牧智之理事長代行「核兵器の怖さを実感して帰られたら、全世界へ、そういう実相があることを訴えていただきたい」

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東京では本番に向け、準備が加速しています。13日にオープンした選手村では、大会関係車両が入る際、不審物などがないか、金属探知機のようなもので念入りに調べていました。

選手村は、通常であれば、選手団を迎える入村式が行われます。ロンドンオリンピックの時は、劇団員らがミュージカル調のパフォーマンスで歓迎していました。しかし、今回はコロナ対策などでイベントは中止になりました。

選手が滞在する宿舎には、韓国の国旗などが掲げられていますが、組織委員会は、各国・地域の選手団の入村状況などは公表しない方針です。

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13日夕方、zeroは、先週来日したアメリカ領サモアの陸上100メートル代表・クランプトン選手に話を聞きました。

Q:日本の印象はどうですか?

クランプトン選手「(日本は)とても素晴らしいです。清潔だしみんな礼儀正しいしフレンドリー」

Q:ホテルと競技場の移動だけだとさみしい?

クランプトン選手「はい、少しだけいつもと違います。でもなぜこのような規制があるのかは理解しています。それでもここにいられて、本当に、本当にうれしいです」

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そして、国立競技場近くでは、東日本大震災の復興を後押しするモニュメントのお披露目が行われました。

被災地の仮設住宅で使用されたアルミ建材が再利用されていて、被災3県の中高生たちが書いた支援への感謝や、選手たちへの応援メッセージが記されています。

リオ五輪・バドミントン女子ダブルスの金メダリスト高橋礼華さんは、「(東京大会が)被災地の方々だったり、今コロナで苦しんでいるたくさんの方々の勇気や希望の光となる大会になればいい」と話しました。

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ただ、今回、福島県の会場は、無観客での開催が決定しています。そして、ここへ来て宮城県でも無観客を求める声が出てきています。

仙台市・郡市長「無観客での開催とするべきとの意見が仙台市にも多数寄せられている。私も同様の考えです」

宮城県知事が「観客あり」の方針を示しているのに対し、仙台市長は“無観客が望ましい”との考えを明らかにした形です。

宮城県・村井知事「こういった問題は、当然、いつの場合でも賛否両論ある。その中で、いろんな意見に耳を傾けながら、総合的に判断するのが私の仕事」

村井知事はこのように述べ、意見は受け止めたうえで、観客ありで開催する考えを改めて示しました。

(13日放送『news zero』より)