“先渡し”協力金申請も…飲食店「苦悩」
先渡しされる東京都の協力金の受け付けが始まった19日、都内の居酒屋はさっそく申請作業を行っていました。毎回申請しつつも、「我慢している方が損するのはどうなのか」と悩みが尽きません。都内ではデルタ株の市中感染と置き換わりが急速に進んでいます。
■“先渡し”協力金も…居酒屋に不安
東京に4度目の緊急事態宣言が適用されて1週間となりました。
19日午後2時すぎ。要請に従う都内の居酒屋では、代表が「たぶん混んでるんだと思うんですけど…」と言いながらパソコンの画面を見つめ、午後2時から受け付けが始まった先渡しの協力金の申請を行っていました。
代表
「(協力金は)申請しています、毎回。ないと困っちゃうので」
感染拡大前の店内は、月の半分以上で開催される沖縄民謡のライブが店の名物でしたが、19日夜、人はまばらでした。
代表
「本当に毎日考えてます。開けた方がいいんじゃないか、でも開けたらどう思われるかとか。協力金だけだと結果、足りないのに、我慢している方が損するのってどうなのかなと」
先渡しの協力金の申請を20日に行うという、別の居酒屋を訪ねました。
店主は「これがうまくスムーズに行くのかなっていう感じは、少ししますよね。先払いしていただけるのはありがたいんですけども。4月1日~11日分はもう5月くらいに申請したんですけど、まだ全然、音沙汰もない状態で」と嘆きました。
■「デルタ株」若者に増…都内病院
東京では19日、新たに727人の新型コロナウイルス感染を確認。502人だった12日と比べて225人増加し、30日連続で前の週の同じ曜日を上回りました。
感染力の強いデルタ株(インド型)は、新たに143人の感染を確認。都内では、デルタ株の市中感染の広がりと、急速な置き換わりが進んでいます。
コロナの患者を受け入れる都内の昭和大学病院でも、デルタ株の影響が及んでいます。
相良博典院長
「半分近くはデルタ株に置き換わってきつつあるなという印象は受けています。特に20代、30代のデルタ株の陽性者が非常に多いんですよね。若い方の中等症、肺炎を起こしている患者さんも、6月中旬くらいから増えています」
6月には患者数が1桁になったこともありましたが、7月に入り20人ほどに増加しました。20~50代の中等症や重症の患者も増えているといいます。
佐藤梨那アナウンサー
「どのように感染予防、感染の拡大を抑えていけば良いでしょうか?」
相良院長
「ワクチンを打ったから安全だ、ではなくて、ワクチンを打ってもやはりきちんとした感染対策・予防はしなければいけないということです」
(7月19日『news zero』より)