夜間も入院要請続く…東京医科歯科大学病院
東京・文京区にある東京医科歯科大学病院では、夜間に複数の新型コロナの患者の入院要請があるほか、入院先が見つからないとみられる遠方からの患者の入院要請などが続いているということです。
2日の東京医科歯科大学病院の様子です。入院する患者は感染予防のため、シートを張り巡らした車いすで移動します。
病院によりますと、朝いちから患者の受け入れ要請の電話が鳴るほか、遠方から患者が運ばれてくるなど、入院先が見つからなかったとみられる患者の受け入れ要請もあるということです。また、夜には複数の患者の受け入れ要請があるということです。
東京医科歯科大学病院・呼吸器内科岡本師診療科長
「受け入れ専用の電話も、ひっきりなしに鳴ってますし、病棟等の調整も非常に時間をとられるという状況。コロナ診療ばかりではありませんので、一般診療、高度医療の提供に支障をきたしてしまうことも懸念されます」
病院には、8月2日現在、重症5人、中等症20人が入院しており、先月1日の入院患者数を比較しても、中等症患者の入院が増えています。
東京医科歯科大学病院・呼吸器内科岡本師診療科長
「早期治療の重要性と今までいわれてますけども、自宅療養者が増えるに従って、早期の治療が困難になってきている。重症化、症状が出てからの治療ということで、中等症以降の患者さんが増えています」
東京医科歯科大学病院・原田裕美看護師長
「息が入らない、呼吸がしにくい、入っていかないという呼吸に関しては恐怖感が一層強くなってくるのと、自分がどう悪化していくのかという不安は、すんごくあるんだと思います。何が不安なのか聞きながら、改善できることは改善するようにしています」
また、自宅療養が多くなり、若年層も呼吸困難の症状に気を付ける必要があるといいます。
東京医科歯科大学病院・呼吸器内科岡本師診療科長
「呼吸困難ですね。肺炎が進展すると、体に取りこむ酸素の量が、能力が落ちますので、全身合併症を引き起こすリスクも高くなる」
病院では、先月、特例承認された点滴で、2種類の薬を同時投与する「抗体カクテル療法」も準備が整い、治療に使っていくということです。