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つぶやき分析 異例ずくめの東京五輪

2021年8月9日 21:32
つぶやき分析 異例ずくめの東京五輪

東京オリンピックが閉幕。1年延期や無観客開催となった異例ずくめの東京オリンピックが閉幕しました。五輪期間中につぶやかれたツイートを分析したところ、最終日にはポジティブなつぶやきがネガティブなつぶやきを上回ったことがわかりました。

■勝ち進むにつれじわじわと…「野球」が最も話題に

五輪期間中の7月23日から8月8日までの間にツイッターで「オリンピック」「五輪」と一緒につぶやかれたツイートを集計しました。(リツイートを含む)

競技別で見ると、ツイートが多い順に「野球」(約107万ツイート)、「卓球」(約90万ツイート)、「サッカー」(約79万ツイート)、「レスリング」(約65万ツイート)、「体操」(約64万ツイート)の順となりました。

上位2競技の「野球」と「卓球」を比べてみると、大会前半は、混合ダブルスで水谷・伊藤ペアが金メダルを獲得したことを受け、「卓球」が多くツイートされていました。8月に入り、「野球」が勝ち進むにつれツイートが増え、金メダルを獲得した8月7日に急上昇し、五輪期間中で一番多くつぶやかれた競技となりました。

■一番つぶやかれた選手は?

選手別では、ツイートが多い順に卓球・水谷隼選手、伊藤美誠選手、兄弟で金メダルを獲得した柔道・阿部選手となりました。

1位の水谷隼選手は、混合ダブルスで金メダルを獲得した7月26日に加えて、男子団体で銅メダルを獲得した8月6日にも話題となりました。

3位の阿部選手は、兄弟で金メダルを獲得した7月25日には1日としては水谷選手を上回る約20万ツイートにのぼり、兄弟同日金メダルがSNS上でも大きな話題となりました。

■金メダルを噛んで“炎上” SNS上の批判は収まらず

また、選手以外で話題になった人物のツイートも比較してみました。開会式では長すぎるスピーチで「バッハ会長」が一気に話題となり、大会期間中で約32万ツイートとなりました。

そんな中、8月4日にソフトボール・後藤希友選手の金メダルを噛んだ河村たかし名古屋市長に関するツイートが急上昇。翌日に河村市長は謝罪しましたが、SNS上での批判は収まりませんでした。

1日のツイート数でバッハ会長を超えた後も毎日数万ツイートされて合計約42万件にのぼり、バッハ会長を約10万ツイート上回る結果となりました。

一方、小池都知事は、連日コンスタントにつぶやかれていた中、閉会式の着物姿が注目され、五輪最終日は河村市長を上回るツイート数となりました。

■コロナ…感染拡大への懸念が高まった日は?

大会期間を通じて新型コロナウイルスの感染拡大は続き、過去最多の感染者を更新する日が多くありました。

「感染」「中止」など、コロナ関連のワードを分析したところ、感染拡大への懸念がSNS上で高まったのは、全国感染者の過去最多を1月以降に大幅に更新して9000人台となった7月28日となりました。

その後、件数は増えなかったものの関連ワードはつぶやかれ続け、感染拡大への不安や懸念の強さが示されました。

■コロナ禍での開催…最終盤でポジティブコメントが逆転

また、大会前の7月21日から「オリンピック」「五輪」と一緒につぶやかれた言葉でポジティブ/ネガティブなワードを含むつぶやきを分析しました。(リツイート含む、ニュートラルなコメントは省く)

23日の開会式前後で、ポジティブなコメントが15.5ポイント増えましたが、感染拡大を受け、8月に入ってからはポジティブなコメントは40%前後、ネガティブなコメントは60%前後で推移していました。

閉会式前日の8月7日からポジティブなコメントが増え、閉会式当日は、ポジティブなコメントが52.9%、ネガティブなコメントが47.1%となり、ポジティブなコメントが逆転する形となりました。

■コロナ禍での異例の大会、ツイートにも…

日本のメダルラッシュと世界から集まった選手たちの活躍に沸き立った東京五輪。コロナの感染拡大が進む中、称賛や感動と批判や懸念とが同居する異例の大会だったことがツイートからも示されました。

期間中のツイート総数

1位「選手」(約1064万ツイート)

2位「東京」(約1006万ツイート)

3位「金メダル」(約960万ツイート)

4位「日本」(約922万ツイート)

5位「獲得」(約710万ツイート)


10位「感染」(約328万ツイート)

17位「コロナ」(約232万ツイート)

18位「中止」(約221万ツイート)

データ提供:JX通信社