「10年後の家族」に 天国の長男から手紙
伊藤英生さん(49)
「驚いたっていうのと同時に、うれしかったり、さみしい気持ちがあったり、不思議な気持ちになりました」
こう話すのは、岐阜県に住む伊藤英生さん(49)。
伊藤さんのもとに、先週、届くはずのない人からはがきが来たといいます。
伊藤英生さん(49)
「見たら(差出人が)長男の名前になっていたので驚きました」
差出人は長男の隆晟くん。およそ10年前、ボールを取りに川へ入ったところ溺れてしまい、わずか11歳で亡くなりました。
実は、隆晟くんが生前に「10年後の家族」にあてて書いたはがきが、ことし届いたのです。
母・裕子さん(46)
「10年後はお母さん、お父さんはどうなっているのかって(書いた後)消してあります」
はがきには、何度も書き直したとみられる跡が…。
隆晟くんが悩んだ末、書いたのは、3人の弟を気に掛ける言葉でした。
「弟は何をしているのか」
4人兄弟の長男で“面倒見がよかった”という隆晟くん。
三男・光星くん(13)
「僕は(当時)3歳くらいだったけど、それでも僕のことを気にかけてくれてるんだなって」
当時の隆晟くんと同じ11歳になった末っ子・正士郎くんは…。
四男・正士郎くん(11)
「僕と同じで(字が)汚いなって」
手紙が届いたあとは、好物のサンドイッチをお供えしたといいます。
父・英生さん(49)
「家族団らんですごす、このお盆の時期に帰ってきたんだな」