入院待機ステーションを設置 埼玉・戸田市
埼玉県戸田市では、新型コロナの自宅療養者からの救急要請に対し、搬送先の医療施設が決まらない場合に、一時的に酸素吸入などの応急処置を受けられる場所として、消防署に待機ステーションを設置しました。
「戸田市入院待機ステーション」は、17日から埼玉県戸田市消防本部の駐車場に設置されたもので、感染症対応の減圧式テント内に、同時に2人の患者を収容することができます。
これは今後、新型コロナの自宅療養者の急変に伴う救急要請が増えると予想されることから、搬送までに時間がかかったり、医療施設が決まらないケースに対応するために設置されたものです。
ステーションでは救急救命士などにより、経過観察、酸素吸入などの応急処置を受けることができ、長時間の待機による酸素ボンベの酸素切れのリスクも減らせます。
また、救急車で待機する場合、感染した患者のトイレの確保が難しく、専用のトイレが設置され、保健所が受け入れ先の病院を見つけるまでの間、安心して過ごせるようになっています。すでに利用した患者もいるということです。
戸田市は、今回の設置の目的について、第一には、医療施設が決まらず、たらい回しにあうのではないかという患者の不安を解消することだとしています。
また一方で、これまでの都県レベルの大規模な入院待機ステーションのように医師や看護師を配置せず、救急隊が患者を見守る簡易ステーションにすることで、設置のハードルを低くし、短時間で立ち上げることができ、全国の自治体のモデルになればとしています。