横浜市で“夏休み延長”オンライン授業も…
新型コロナウイルスによる全国の重症者は11日連続で過去最多を更新しています。一方、子どもの感染が増える中、新学期を前に夏休みを延長する自治体も相次ぎ、影響が広がっています。
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夏休み中だけで800人を超える児童生徒の感染が確認された横浜市。市立の小中学校は今週木曜日(8月26日)に夏休みを終える予定でしたが、市の教育委員会は8月末まで臨時休校とすることを決めました。
中学生と小学生の母親
「(夏休み)延長でよかったと思ってます。横浜市で子どもの感染が出ていると聞いているので、あんまり行かせたくない」
横浜市内の小学校では…
横浜市立山内小学校 佐藤正淳校長
「机を見ていただくとわかるんですが、デルタ株(インド型)は1メートルよりも長いディスタンスと言われてきてますので」
9月1日からの学校再開に向けて、どう対策を強化できるか、検討していると言います。
そのひとつが…
横浜市立山内小学校 佐藤正淳校長
「こちらが横浜市の方ですべての小学校に配られているタブレット」
すでに学校側には一定期間登校を控えたいという声も届いていて、オンラインで授業ができないか準備を進めているということです。
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学校行事も中止・延期が相次いでいます。栃木県那須町のホテルでは、修学旅行の予約のキャンセルが増えているといいます。
ホテルサンバレー那須・営業部 熊田勉さん
「キャンセルになってしまって、いま残っているのが9月で言うと5件くらい」
9月には50件以上の予約が入っていましたが、栃木県に緊急事態宣言が出て、ほとんどがキャンセルになったといいます。
ホテルサンバレー那須・営業部 熊田勉さん
「コロナウイルスの前と比べると、半数くらいの集客人数だった。そこで補えるのが修学旅行だったので、痛いところはあります」
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そして、全国では10万人近くが現在、自宅療養をしています。(9万6857人 厚生労働省 今月18日時点)
東京・目黒区のクリニックで行われていたのは自宅療養者のオンライン診療です。
医師
「自覚症状的に息苦しさが悪くなっていないか、大事なんですが、いかがですか?」
自宅療養者
「ずっとここのところ寝ていたので、ちょっと動いたら自分でもびっくりするくらい心臓がバクバクして、呼吸がはあはあしちゃって」
今月に入ってから一気に増えたというオンライン診療。いまでは1日15人~20人をみているといいます。
ロコクリニック中目黒 瀬田宏哉医師
「パルスオキシメーターによる酸素の低下が現時点でもっとも重要なポイントになってきてますし、水分・食事がとれているかどうかは大事なポイントとして確認する」
自宅療養中には食事もままならないケースもありますが、食事や水分補給は極めて重要だと言います。
ロコクリニック中目黒 瀬田宏哉医師
「水分と塩分と糖分、この3つをきっちりとった方がいいです。この3つを意識してとっていただくのが極めて重要かなと思っています」
また、不安に思う患者の話を聞き、対応することも大事だと話します。
ロコクリニック中目黒 瀬田宏哉医師
「冷静にお話を聞いて、評価できる数字があれば、ちゃんと聞いた上でアドバイスや考えられることをお伝えして、翌日以降も電話でフォローするのが患者にとっても安心につながるのかなと」
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一方、夫婦で感染し、自宅療養する家族も…。
夫婦で感染 自宅療養する30代母親
「主人の体調よりも娘のことが心配」
2歳の娘と夫婦の3人で暮らす30代の女性。夫婦で感染し、現在も自宅療養を続けています。娘の感染は確認されていませんが、超低出生体重児で生まれ、今も重い心臓の病気があるため、心配だといいます。
夫婦で感染 自宅療養する30代母親
「基礎疾患がある、心臓というのは本当すぐに生命に関わるところだと思うので」
感染を懸念し、当初、娘の入院を検討しましたが、ひっ迫のため受け入れてもらえず、自宅で過ごす中で好奇心旺盛な2歳の娘と距離をとることは難しく…。
夫婦で感染 自宅療養する30代母親
「来るなと言っても来るし、マスクを二重にするとか、いたる場所を消毒するとか」
マスクを二重にするなど、娘を感染させないため工夫をしてきたといいます。ただ、先週から娘にせきや鼻水などの症状がみられたため、すぐに入院先の病院を探し、2日前、入院が決まりました。
母親
「1週間1人で頑張れる?」
娘
「うん」
母親
「ごめんね。ちょっと大変だけどがんばってね」
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そして、23日午後5時から菅首相は、西村経済再生相ら関係閣僚と緊急事態宣言の対象地域拡大などについて協議を行っています。政府に宣言の発出を要請している北海道、愛知、三重、岐阜を対象に追加することを検討していて、25日に正式決定する方向で調整しています。