重症者の命救いたい 災害対応チームも出動
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全国の重症者数が過去最多を更新し、感染状況が深刻化しています。東京・八王子市の病院では重症患者の命を救うため、災害対応のチームが出動。市と医療機関が連携する新たな取り組みも始まっています。
中等症患者を受け入れる東海大学医学部付属八王子病院。到着したのは「人工肺=ECMO」を装着した患者を搬送する、いわゆる「ECMOカー」。25日、病院ではある重症患者をめぐり、初めての事態が起きていました。
17日から入院している40代の男性。基礎疾患はないものの重症化し、息苦しさで3日間眠れない状態です。
医師「じゃあ頑張りましょうね」
人工呼吸器を装着しました。そして、同時にECMOを使う必要があると判断されました。
八王子市と医療機関の連携会議でも――
東海大八王子病院・入院調整担当
「重症だった方がECMO対応になって、これから当院でECMOを入れて転院という動きが入る」
東海大八王子病院では中等症患者を受け入れてきましたが、感染状況が深刻化したことで、重症患者も対応せざるをえない状況になっています。
今回、病院が“初めて依頼”したのは、「ECMO」や人工呼吸に精通した医師らで構成された、NPO法人「ECMOnet」。
主治医
「自宅で酸素飽和度86%ってことで搬送されてて」
ECMOは装着が非常に難しいため、全国から交代制でスタッフを派遣。今回は医師ら8人が駆けつけました。
男性の症状が悪化しているため、手術室でECMOを装着し、ECMO患者を受け入れる病院に搬送することになりました。ECMOネットのスタッフ全員が手術室に入り、装着はおよそ1時間で完了。その後、男性は「ECMOカー」で市外の病院へ搬送されました。
ECMOカーの出動は、これまで月2回程度でしたが、最近は都内で毎日出動しているということです。
東海大八王子病院を含め、八王子市内の医療機関はほぼ満床の状態。限られた病床に、いかに迅速・的確に患者を送れるかの入院調整が課題となっています。
職員「八王子市コロナ対策支援チームです」
そこで、先週に発足したのが、コロナ対策支援チーム。入院調整に、医師が直接参加して患者の状態を確認することで、的確な入院調整ができる体制となりました。
東海大八王子病院も、災害医療コーディネーターの医師などを派遣しています。
支援アドバイザー・救急救命士
「東海(大学八王子病院)まだ枠がありそうだったら、東海にお願いして」
支援チームから連絡を受ける、東海大八王子病院の調整担当は――
東海大八王子病院・入院調整担当
「夕方入れて(42床中空きが)8。入院(患者)が1、2、3、4…転入が1だから5」
この仕組みで、保健所は自宅療養者の健康観察に集中できるようになりました。市と医療機関の連携を強化し、総力戦が続きます。