「ずっと落選」…ワクチン求める若者たち
東京・渋谷の若者向け新型コロナウイルスワクチンの接種会場には、31日も行列ができました。多くの若者が接種の機会を求める中、台東区では独自の取り組みで若い世代の接種率が都内でも高めです。一方、接種をめぐる詐欺メールも出回り、注意が必要です。
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■新学期前「ここしか」…高校生が列
東京・渋谷の若者向けワクチン接種会場の周辺では、8月31日も、抽選券を求める行列ができました。
9月1日から新学期が始まるという高校2年生は「(自治体では)年齢が上の方が優先的に予約されてしまっているので、やっぱりここしかないなと(思いました)」と言います。
中には、並ぶのが4日目という高校3年生もいました。「ずっと落選してて、早め早めに打ちたいと思っていたので、どうにかして打ちたいのが現状です」。自治体の接種枠は、すぐに埋まってしまったといいます。
都は、限られた抽選券を求めて人が集まらないよう、オンラインでの抽選制に移行する準備を進めています。
■若者接種率「高い」理由は…
接種のチャンスを求めて若い世代の人たちが列を作る中、東京・台東区の区立台東病院には31日、次々と接種を受ける若者たちの姿がありました。
台東区民(20)
「早めに(接種を)受けられたので、本当に良かったなと思って」
区民(12)
「感染者数が増えるかもしれないから、今のうちに打った方がいいと思う」
台東区では、若い世代の接種率が都全体を上回っています。
区がその理由の1つとして考えているのが、若者向けのメッセージです。
アメ横などまちなかの一部の大型ビジョンで、「20代、30代の若い世代の皆さん、早めにワクチン接種をしてください」と呼びかける区長の姿が流されています。12日までの緊急事態宣言中は放映される予定です。
■接種めぐり“詐欺メール”も カード情報狙いか
一方、自衛隊の大規模接種センターをかたった詐欺メールが出回っています。
件名には「予約サイトの案内」とあり、サイトへのリンクが貼られています。そこをクリックすると偽サイトに誘導され、クレジットカード番号などの入力を求められます。厚生労働省や防衛省が注意を呼びかけています。
(8月31日『news zero』より)