「ミュー株」抗体効果“低い”研究結果発表
コロンビアで確認された新型コロナウイルスの変異株「ミュー株」について、東京大学医科学研究所の研究チームは、ワクチンでできた抗体の効果が他の変異株よりも低いとする研究結果を発表しました。
東京大学医科学研究所の佐藤佳准教授らのグループは、ファイザー製のワクチンを接種した人などの血液を使って、変異株に対する感染や重症化を防ぐ「抗体」の効果を調べました。
その結果、「ミュー株」は、他の変異株と比べ、ワクチンでできた抗体の効果が最も低く、効果は、従来株の7分の1以下だったということです。
佐藤准教授は、「今回の結果は、あくまで血液中の中和抗体に対する感受性を調べたもので、ワクチンの効果を示すものではない。つまり、ミュー株に対してワクチンの効果が7分の1になるというわけではない。新たに出現した変異株の特徴をできるだけ早く明らかにすることは、基礎研究、医療対策、ワクチン開発、公衆衛生対策において重要」と話しています。
「ミュー株」は、WHO=世界保健機関が先月、「注目すべき変異株」に分類していて、日本では、空港検疫で今年6月と7月にあわせて2例確認されています。