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東京都“宣言”解除後 カラオケ可否に差も

2021年9月28日 19:36
東京都“宣言”解除後 カラオケ可否に差も

政府は28日夕方、対策本部を開き、19都道府県への緊急事態宣言と8つの県へのまん延防止等重点措置について、今月30日を期限として解除することを決定しました。解除された後、今の制限がどのように緩和されるのか、詳しくみていきます。

■緊急事態宣言解除後に何が変わる?

緊急事態宣言が発出されてるのは、東京や大阪、沖縄など19都道府県、まん延防止等重点措置は、石川や福島など8つの県で適用されています。いずれも30日の期限で、全て解除することが専門家から了承されました。

今回の宣言は、東京は7月12日から2か月半、沖縄は5月23日から4か月余り続きました。

宣言を出したり、解除したり、繰り返してきましたが、今回の解除で何が変わるか詳しくみていきます。

28日の分科会では、解除にあたって“措置の緩和は段階的に行う”ことで了承されましたが、その内容は以下の通りです。

まず、飲食店の営業時間は、宣言解除後1か月間程度は、感染対策について認証を受けた店は「午後9時」まで、受けていない店は「午後8時」までです。酒の提供はいずれも可能ですが、都道府県知事が適切に判断することとしています。

次に、外出や移動について。不要不急の外出や県をまたぐ移動を控えることが求められましたが、これからは、混雑を避け、少人数での行動を呼びかけています。

県をまたぐ移動については、ワクチン未接種など感染リスクの高い人には「検査を推奨」。これらも、状況に応じて、知事が適切に判断するとしています。感染対策を徹底すれば、旅行にも行きやすくなるというわけです。

また、イベントについて、宣言地域では、人数の上限を収容定員の50%以内かつ最大5000人とされてきました。

解除後は、1か月間の経過措置として、収容人数5000人以下の会場は100%まで。5000人より多く入れる会場では定員の50%または1万人が上限となります。

さらに、ワクチン接種について、1回目と2回目で「異なる」ワクチンを接種することを必要に応じて認めます。このほか「3回目」の接種も検討するとしています。

また、受験生はワクチン接種を優先的に受けられるようにするとした上で、入試は予定通り実施するとしています。


■これから東京はどうなる?

政府分科会・尾身茂会長「今回は今までの制限を解除しますけれども、いっぺんに急にすべてのガードを下げるということではなくて、慎重に段階的にやっていただきたいと。これはかなり強く強調、ほぼ全員されました」

冬にかけてリバウンドの可能性があり、ワクチン接種を進めつつ、医療体制を強化する必要性も強調しました。

ずっと我慢を続けてきた人々にとっては、段階的とはいえ、制限緩和はやはりうれしいものです。

東京では今年、今月末までの273日のうち245日は「緊急事態宣言」か「まん延防止等重点措置」が出されていました。

いずれも出ていないのは3月下旬~4月上旬以来ですが、この時期でさえ、都独自の時短要請が出ていました。

東京では、今年春からの3回目の宣言の時も7月からの今回の宣言でも、飲食店での酒類の提供はNGでした。

東京はどうなるか。今の段階でわかってることは、飲食店の営業時間短縮要請は現在の「夜8時まで」から「夜9時まで」に緩和。その上で、夜8時までは酒類の提供を認める方針です。

2か月半ぶりに「店で酒が飲める」ということですが、感染のリバウンドが危惧されることから、酒類の提供を認めるのは、感染対策の徹底など「都の認証」を受けた店が対象です。「4人まで」といった人数制限や滞在時間などの条件をつけることも検討しています。

都の認証を受けていない店については、酒類の提供は、政府は可能とするとしていましたが、都では認めない方針です。営業時間は夜8時までとする方向です。

青空に虹がついた「徹底点検済」のステッカーが、都の認証です。

都内にはおよそ12万店舗あるとされてますが、都は24日までに9万3654店に都の認証を出しています。この店で、夜8時まで酒の提供ができるようになるということです。

続いてカラオケ。カラオケ設備がある店については、今は休業要請の対象ですが、解除後は2つに分類され、対応が変わりそうです。

1.バーやスナックなど飲食を主とする店については、飲食はOKとするが、カラオケは「NG」。

2.飲食を主としないカラオケボックスなどでは、飲食もカラオケも「OK」になります。

関係者によると、カラオケボックスは建築基準法で換気されているが、カラオケスナックでは、クラスターがいくつも発生しているので、対応に差をつけようとしているようです。

商業施設については、デパートや映画館など、今はデパートが夜8時、映画館が夜9時までの営業時間短縮要請が出ていますが、今後も時短営業は続くものの、営業できる時間をさらに延長する方向になってます。

都道府県で対応は異なってくるので、お住まいの地域ごとに確認してください。

緊急事態宣言は解除にはなりますが、これまで自粛してきたことが一気に全部OKになるわけではありません。感染対策は、引き続き一人ひとりがしっかり行うことが重要です。

(2021年9月28日午後4時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)
※放送後に「解除」が決定したため、放送時から表現を一部変更しています