すぎやまこういちさん死去 数々のヒット曲
オリンピックの開会式にも使われた人気ゲームドラゴンクエストシリーズのテーマ曲などを作曲した、すぎやまこういちさんが亡くなりました。90歳でした。すぎやまさんはゲーム音楽以外にも作曲家として数々のヒット曲を手掛けていました。
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人気ゲーム、ドラゴンクエストシリーズのテーマ曲など多くのジャンルの音楽を手掛けてきた、作曲家のすぎやまこういちさん。先月30日、敗血症性ショックのため亡くなっていたことが分かりました。90歳でした。
今から28年前、日本テレビは、すぎやまさんの仕事場でゲーム音楽への思いを取材していました。
すぎやまこういちさん(当時62歳)「このゲーム音楽というのが映画音楽と並ぶ1つの音楽のジャンルとして、大きく育っていってほしいなという僕の願いがあるからなんですよね」
今年開催された東京オリンピックの開会式では、すぎやまさんが手掛けたドラゴンクエストの「序曲:ロトのテーマ」から選手入場がスタートし、大きな話題となりました。
すぎやまさんは、東京大学を卒業後、文化放送を経てフジテレビに入社。ディレクターとして数々の番組を手掛ける一方、作曲家としての活動を始めました。
すぎやまこういちさん(当時57歳)「コンピューターも大好きですけど、人間の演奏した生の楽器の音楽の素晴らしさというものを全国の子供たちに感じてほしい」
1988年には「交響組曲ドラゴンクエスト3」が日本レコード大賞特別企画賞を受賞。ゲーム音楽以外にも「亜麻色の髪の乙女」や、「花の首飾り」などの名曲を手掛けています。
去年、文化功労者に選出されました。
すぎやまさんと共にドラゴンクエストシリーズを手掛けたクリエイターからも追悼のコメントが。
ゲームクリエイター・堀井雄二さん
「本当に残念でなりません。ドラゴンクエストを作って35年、その世界に、すぎやま先生は音楽という命をずっと吹き込んできてくださいました。これからもドラクエは、先生の音楽とともにあります。ユーザーの皆さんの心の中に先生は生き続けるはずです。長い間本当にありがとうございました」
漫画家・鳥山明さん
「ドラゴンクエストのイメージは、すぎやま先生の素晴らしく、印象的な数々の名曲によって決定付けられた。と言っても過言ではありません。心よりご冥福をお祈りいたします」
葬儀、告別式は親族および近親者のみで執り行われたということです。