大雨特別警報の「緊急速報メール」廃止へ
気象庁は、大雨特別警報を発表したことを住民のスマートフォンなどに直接伝える「緊急速報メール」を廃止すると発表しました。代わりに「民間の防災アプリを活用してほしい」などとしています。
気象庁・室井ちあし企画課長「今回、特別警報の緊急速報メールは終了する」
気象庁はこれまで、最も危険な警戒レベル5にあたる大雨特別警報を発表した際に、住民が持つスマートフォンなどにアラート音が鳴る「緊急速報メール」を送り、命を守る行動を取るよう呼びかけてきましたが、今月28日以降は、配信を行わないということです。
その理由について気象庁は、「レベル5にあたる大雨特別警報の発表を待つことなく、警戒レベル4の避難指示が出された段階で避難を完了してほしいため」などと説明しています。
ただ、線状降水帯が発生し急激に状況が悪化した場合には、避難指示が出される前に大雨特別警報が発表されたケースもあり、懸念の声が出ています。
背景には、緊急速報メールのシステムの更新におよそ3億円かかり予算繰りがつかないという財政的な問題があり、気象庁は、「民間の防災アプリなどを活用してほしい」などと釈明しています。