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イベント“制限緩和”へ…ライブを待つ人は

2021年10月29日 0:21
イベント“制限緩和”へ…ライブを待つ人は

現在は人数制限が行われているイベント開催について、政府は、来月1日から今の上限1万人を解除することを決定しました。ライブ開催を、楽しみに待つ人からは…。

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28日午後7時すぎ、渋谷で出会ったのは、塾から帰宅中の親子です。

父親
「こんな感じの…」

見せてくれたのは、3年前、サッカースタジアムで撮った写真。こうしたスポーツ観戦は新型コロナウイルスの影響でこれを最後にしていないといいます。ただ、そんな親子に朗報が…。

政府が、28日、決定したのが、イベント開催の大幅な人数制限緩和です。9月末に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が解除された地域のイベント開催は、定員の50パーセント以内かつ上限1万人としていましたが、来月1日からは上限1万人の制限を解除。

新たな基準では定員の50パーセント以内、または5000人のどちらか多いほうとなり、例えば、5万人収容の会場では半分の2万5000人まで入ることが可能です。

引き続き、感染対策は求められますが─。

父親
「今まで行けなかったイベントに行けるのが楽しみです。(声を出して)応援できないよね」

息子(8)
「え、いいじゃん、見ているだけで」

別の親子は─。

母親
「まだ、ちょっと早いかな」


「大規模なイベントで距離が取りづらいと思うので、まだ怖い」

大学生は─。

大学生
「うれしいですね。今年コロナで(大規模イベントに)行けないと思っていたので」

ライブを待ち望んでいる人もいました。着用しているパーカに、タオルには「AAA」の文字。人気グループ「AAA」のファンだという男性は、イベントの人数制限の解除をどう受け止めたのでしょうか。

AAAのファン(25)
「コロナでライブに行く回数を減らしていたので、行ける人数が増えてうれしかったです」

すでに来月公演予定のチケットを持っているといいますが─。

AAAのファン(25)
「もし行ける人数が増えるのであれば、また応募して、1公演でも多く行きたい。ファンのみんなもチケットが販売されるのを待っているので、もしそうなったら争奪戦になるのかな」

新たに21人の感染が確認された東京。50人を下回るのは12日連続です。東京都は28日、4段階ある「感染状況」の警戒レベルを初めて一番下に引き下げました。感染者の減少は続きます。

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1日平均12キロ前後売れるという、から揚げ店。今、頭を抱えるのが─。

から揚げ店店主
「過去一番高いんじゃないですかね。私が商売を始めてから」

から揚げに使用する、輸入鶏肉の値上がりです。仕入れ値は今年1月と比べ、“5割増し”だといいます。今後、から揚げの値段については─。

輸入鶏肉の値上げに悩むから揚げ店店主
「耐えきれなくなった時はもちろん上げます。ただ今の段階、少なくとも年内は今のままでやろうかなと。お客さまの収入が増えているわけではないですし、そこで上げて自分だけ利益を得るのは、私の中ではすごく嫌なもんですから」

庶民の味に影響しかねない、値上げ。スーパーでは―。

輸入鶏肉の値上げに悩むスーパーマーケット代表
「これもタイ産ですが、タイ産の鶏肉が特に値段が上がっていて、今在庫あるのが終わったら今度入ってくる予定がない状態」

輸入鶏肉の“品薄”にも悩まされていました。見せてくれた紙には、タイ産の「ローストチキンレッグ販売中止」の文字がありました。

輸入鶏肉の値上げに悩むスーパーマーケット代表
「タイ産のローストチキン、いわゆるクリスマス500本毎年売れているんですよ。その500本売れているものが、入荷しない状態になってしまった。これはもう非常に痛手ですね。長年やっている中で初めて」

そのため、ローストチキンを中国産に変更せざるを得ない状況になっています。

輸入鶏肉の値上げに悩むスーパーマーケット代表
「いつもと同じやつがみんな安心なんですよ。安心を売れないというのがお店としても厳しい」

店頭に並ぶ量が減っているというタイ産の鶏肉。そのワケは…。

タイにある、日本の冷凍食品メーカーの生産工場では、感染拡大を防ぐため、およそ1週間の操業停止になったということです。工場の関係者によりますとカンボジアなどに帰った従業員の一部が戻っていないため、従業員の数が半分ほどになり、生産体制はいまだに完全ではないといいます。従業員に対し、週に1度のPCR検査を義務づけています。

別の食品メーカーでも、一部の家庭用冷凍食品の販売休止が危ぶまれましたが、徐々に元の体制に戻りつつあるということです。

10月28日放送『news zero』より。