「注目すべき」オミクロン株 特徴は
南アフリカで見つかった新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」について、国立感染症研究所は、今月28日、「懸念される変異株」に指定し、警戒を強めています。
国立感染症研究所によりますと「オミクロン株」は、ウイルスのまわりにある突起、スパイクタンパク質(ヒトの細胞にくっつく役割をする)に30か所の変異があるということです。
重症化や感染しやすさがどの程度高まっているのかはわかっていませんが、それらの変異の中には、細胞への侵入しやすさに関連するものや免疫から逃れる、つまりワクチンや抗体カクテルの治療薬が効きにくくなる可能性や感染性を高める可能性がある変異もあると感染研は説明しています。
変異を詳しく見るとアルファ株やベータ株にもみられたN501Yのほか、ベータ株ではE484Kとなっていたものが「オミクロン株」ではE484Aとなっているということです。
また、アルファ株にみられたP681Hなどの変異もあり、それらは細胞への侵入しやすさに関連する可能性があるということです。
27日現在、政府によると日本では「オミクロン株」は確認されていません。感染研は、個人の基本的な感染予防策としては、変異株であっても、従来同様、3密の回避、特に会話時のマスク着用、手洗いなどの徹底が推奨されるとしています。