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歯科矯正“実質無料”もモニター報酬なし…150人、2億円近くの損害賠償求め提訴「この先どうしていいかわからない」

2023年1月26日 21:40

マウスピースを使った歯科矯正をめぐり、モニターになれば治療費などが実質無料になるなどと勧誘を受けたにもかかわらず、モニター報酬が支払われず損害を被ったとして、およそ150人が26日、歯科クリニックの運営会社などに対し、2億円近くの損害賠償を求めて提訴しました。

訴状などによりますと、東京・銀座などにあった歯科クリニックは、マウスピースを使った歯科矯正について、モニターになれば治療費などが実質無料になるなどとして、患者を勧誘していたということです。

しかし、契約後にモニターの報酬の支払いが滞り、150万円以上かかる治療費のローンが残って損害を被ったとして、患者の男女153人が26日、歯科クリニックの運営会社などを相手取り、あわせて2億円近くの損害賠償を求めて東京地裁に提訴しました。

原告の7割近くは女性で、原告側の弁護士は契約時の説明がウソのものであり、「美容に興味のある女性をターゲットとした、きわめて悪質な詐欺的行為」だと主張しています。

提訴後に会見した30代の女性は、治療の途中で通っていたクリニックが閉院し「歯がきれいになって健康になるつもりだったのに、この先どうしていいかわからない」と訴えました。

提訴されたことについて、クリニックの運営会社側は「当社が関与・関知しているモニターモデル契約については、責任を持って支払いをしていく所存であり、その旨、通知もいたしております」などとコメントしています。