上皇さま89歳の誕生日 仙洞御所に住まいを移され…チェロのレッスンも再開 “生活に変化の1年”に
23日、上皇さまが89歳の誕生日を迎えられました。今年はお住まいを仙洞御所に移し、チェロのレッスンを再開されるなど、「生活に変化のある1年」になったということです。最近では、サッカー・ワールドカップの日本代表チームの活躍も話題に上ったということです。
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晴れ渡った23日、上皇さまは89歳の誕生日を迎えられました。午前11時ごろには、天皇皇后両陛下は上皇さまのお祝いのため、仙洞御所を訪問されました。
公開されたのは、落ち葉のじゅうたんの上を、上皇さまと上皇后さまが仲むつまじく歩かれる様子です。朝と夕方、赤坂御用地内の散策を日課にしていて、上皇后さまとともに、静かで穏やかな日々を規則正しく過ごされているといいます。
その日々の中で最近、話題にあがったというのが、カタールで行われたサッカー・ワールドカップです。日本代表チームの活躍が話題に上ったということです。
日本テレビ宮内庁担当 笛吹雅子記者
「側近に話を伺うと、『皆が日本代表の活躍を喜んで、誇らしく思っている』ということも、うれしく思われ、国民とともに喜び、ともに悲しむというありようは、退位されても全く変わっていないということです」
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一方で、今年は体調について心配ごとがありました。7月には、上皇さまは「三尖(さんせん)弁閉鎖不全による右心不全」と診断されました。
日本テレビ宮内庁担当 笛吹雅子記者
「上皇さまは投薬治療などを続けられていましたが、今は改善して、むくみも減り、運動量も増えているそうです。上皇后さまとテレビを見ながらの体操もされているそうです」
上皇さまは、心臓に負担をかけないように歩く距離を少しずつ増やされているということです。また9月には、白内障や緑内障で両目の手術をされていて、術後の経過は良好だということです。
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今年は、生活にも変化がありました。4月には、赤坂御用地にある仙洞御所に住まいを移されました。上皇ご夫妻が結婚の翌年から30年あまりを過ごし、公務をしながら3人のお子さまを育てられた思い出の深い場所です。
仙洞御所で、また始められたのがチェロのレッスンです。コロナ禍で中断していましたが、月に数回、1時間程度のレッスンを受けられているということです。また、長年続けられているライフワーク「ハゼの分類に関する研究」も週2回、皇居の生物学研究所に通って、継続されているということです。
今年は新型コロナウイルスの影響で外出が限られる中でも、6月に沖縄復帰50年を記念する特別展を鑑賞するなど、外出の機会も徐々に増えてきています。
2023年1月2日には、3年ぶりとなる「新年一般参賀」が行われます。ご家族そろって並ばれる姿を見ることができるでしょうか。