燃料デブリか…“塊”を初確認 メルトダウンの1号機 福島
福島第一原発事故でメルトダウンした1号機で行われている内部調査で、燃料デブリの可能性がある塊が初めて確認されました。
9日、1号機の原子炉格納容器の内部で行われた調査では、水中ロボットが泳ぎながら映像を撮影しました。「ペデスタル」と呼ばれる原子炉を支える円筒状の構造物に開いた作業用の出入り口の内側をとらえた映像では、山のように盛り上がり、黒みがかった灰色の塊が確認できます。
東京電力は、この塊が核燃料が内蔵されていた原子炉の真下で見つかったことから、溶け落ちた核燃料が冷え固まった「燃料デブリ」の可能性があるとみています。1号機でこうした塊が確認されたのは初めてだということです。
燃料デブリを取り出す作業は、「廃炉作業の最難関」とも言われていて、今回計測された内部の放射線量は、1時間あたり1シーベルトから2シーベルトと、いまだ、人が近づける値ではなかったということです。
調査では今後、別のロボットを順次投入して、遠隔操作で堆積物の大きさや広がりなどを調べるほか、少量採取して成分などを分析することにしています。