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2022年1月23日 19:51

“最難関”デブリ取り出しへ福島第一原発は

“最難関”デブリ取り出しへ福島第一原発は
(c)NNN

東日本大震災からまもなく11年。福島第一原発では今も廃炉作業が進められています。廃炉作業の最難関は、原子炉建屋の地下へ溶けて落ちた核燃料=「デブリ」の取り出しです。

ただ、廃炉はこれだけでは完了しません。原子炉建屋上部には今も核燃料が取り残されていて、この取り出しも世界で前例のないミッションです。


◆廃炉作業の“最難関”燃料デブリの取り出しへ 作業は今

原発事故からまもなく11年。水素爆発が起きた福島第一原発4号機に向かいました。原子炉建屋の内部には──

緒方太郎アナウンサー「福島第一原発4号機の最上部にきました。水が溜まっているこちらが使用済み燃料プールと呼ばれる場所です」

注目したのは、強い放射線を出す「使用済み燃料の取り出し」。廃炉作業の最難関とされる燃料デブリの取り出しを安全に進めるためにも、欠かせない作業です。

この使用済み燃料の取り出し、4号機はすでに終えています。そこには──

経済産業省・木野正登参事官「4号機は炉心溶融していない。定期検査中だった建屋内の放射線量は非常に低かった。有人作業が行えた」

3号機からのガスが流入して水素爆発した4号機は、当時、定期検査中で運転を停止していました。ほかの建屋よりも放射線量が低く、作業員が現地で燃料を取り出せたため、1年で完了しました。


◆4号機以外には、人間の立ち入りを阻む高い放射線

ところが、他の建屋は事情が違います。人間の立ち入りを阻む高い放射線が計測されています。そのため──

緒方太郎アナウンサー「こちらは2号機の原子炉建屋の最上部を撮影したカメラです。こちらが使用済み燃料プールで、ここから燃料を取り出すことになります」

作業は“遠隔操作”に。リモコンで重機を操りながらガレキを撤去し、燃料を取り出すという、世界で例のないミッションです。

経済産業省・木野正登参事官「カメラ越しに映像を見ながらロボットを動かす。そのための訓練を相当やって臨んでいる」

この遠隔操作、失敗が許されないだけに丁寧な準備期間が必要で、2号機では3年後に取り出しを始める計画です。


◆“最も難しい”1号機 大量のガレキを遠隔で撤去…取り出し開始は

そして、最も難しいのが1号機。プールの上にある大量のガレキを遠隔で撤去しなければならず、取り出し開始は6年後になる見通しです。

経済産業省・木野正登参事官「1号機から6号機、全てを2031年度までに取り出しを完了させる予定。1号機が相当時間がかかってしまう」

廃炉作業の最前線では、今もかつてない難題と向き合う日々が続いています。