パートの人などが企業の厚生年金に加入する要件、いわゆる「106万円の壁」を撤廃する方向で、おおむねまとまりました。

現在、パートやアルバイトの人などが、企業の厚生年金に加入する要件は3つで、従業員数51人以上の企業で、週20時間以上働き、年収およそ106万円以上となっています。

10日、厚労省の年金部会は、この要件のうち、いわゆる「106万円の壁」を、2026年10月をめどに撤廃する方向でおおむね一致しました。その後に企業規模の要件も撤廃し、学生以外で、週20時間以上働く人全員が、厚生年金に加入することを目指すということです。

保険料の負担で手取りが減るとの声をうけて、月収13万円未満の人については、企業の判断で、企業側が保険料を多く負担できる特例制度を厚労省が提案しました。しかし、部会の委員からは、中小企業にとって負担が重い、企業間や労働者の間での不公平を招くと、導入に慎重な声が多数あり、検討を続けることになりました。