ヘグセス米国防長官 ウクライナの領土回復「非現実的な目標だ」
ロシアによるウクライナ侵攻をめぐり、アメリカのヘグセス国防長官は12日、ウクライナが、占領された全ての領土を回復することは「非現実的な目標だ」と発言しました。
米・ヘグセス国防長官
「我々は、ウクライナ国境が2014年以前に戻ることは非現実的な目標だと認めることから出発しなければならない」
アメリカのヘグセス国防長官は12日、ウクライナ支援をめぐる会合に出席し、ロシアによるクリミア半島の一方的な併合などが起きた2014年に言及し、ウクライナが占領された土地の全てを取り戻すことは非現実的な目標だとの認識を示しました。
また、ウクライナが求めるNATO=北大西洋条約機構への加盟には否定的な考えを示した一方で、いまの戦闘が終結後、ロシアの再度の侵攻を許さない「安全の保障」が必要だとも強調していて、戦闘終結に向けた交渉に意欲を示しています。
こうした中、ロイター通信は関係者の話としてアメリカのベセント財務長官が12日、ウクライナを訪問したと報じました。トランプ政権の閣僚として初の訪問で、ゼレンスキー大統領と鉱物資源開発について協議するとみられています。
トランプ大統領はウクライナ支援の見返りとしてレアアースなど鉱物資源のアメリカへの供給を求めています。